中山間地域で生活する高齢者を支援するため、買い物支援と見守りをあわせた新たな仕組み「買い物福祉サービス」を全国に先駆けて開始。
○買い物福祉サービスとは
【市町】が移動販売事業者に対し、要介護に至らないまでも、見守りの必要な高齢者や移動販売を必要としている高齢者等に対する見守りを委託。
【移動販売事業者】は常設店舗営業、定期的な移動販売と合わせて見守りを市町から受託し、定期的な状況報告と緊急時の通報を行う。
【市町と移動販売事業者】が定期的に情報交換することにより、
【市町】は住民の安心で安全な生活を守ることができる。
【移動販売事業者】は新規顧客の確保や商品の受注増加が見込まれる。
この取組に対し、【県】は
市町が移動販売事業者に対し、高齢者等の見守りを委託するのに要する経費の1/2を補助
■集落支援員制度を活用しない場合(市町の財源が一般財源)
移動販売車1台当たり1,850千円を上限として補助
■集落支援員制度を活用する場合(市町の財源が特別交付税)
移動販売車1台当たり650千円を上限として補助
■近年、中山間地域においては、採算性の悪化から地域の商店の閉店・撤退が発生しており、自動車運転のできない高齢者や身体的にバスの乗降にも支障をきたす高齢者は、日常の生活用品の買い物にも支障を来している。
■そのような中で、移動販売車による販売の取組が県内各地域で行われるようになってきており、県としてもそのような取組を支援しているが、なお一層の過疎化・高齢化の進行が懸念されるなかで、顧客数の減少により移動販売の取組は、一定の限界を迎えることが予想される。
■平成25年に鳥取大学に委託した中山間地域における持続可能な生活支援システム実証事業においても、買い物支援だけでは事業として成立しにくく、福祉と買い物支援と併せた取組として、行政が負担すべきとの報告がなされた。
■福祉としての見守り事業は高齢化とともに年々需要が増加しており、在宅高齢者の生活を見守ると同時に、買い物などの生活支援が行政に求められている。市町村包括支援センター等と連携を図りながら、民間等が行政の代わりに事業展開する方策を推進する。
【参考】平成25年度鳥取大学における研究報告要旨
・持続的な住民サービスを実施することは行政の役割。
・民間による移動販売を代替法により試算すると、年間に約3,000万円の経費が必要
・住民サービスを継続させるために行政が3,000万円の経費を負担するか、又は民間に委託するのか。
・民間に委託するのなら、行政と民間との役割分担が必要。福祉部分は行政が負担し、営業部分は民間が負担すべき。 |