1 事業概要
「鳥取県日野郡ふるさと広域連携協約」に基づき、「鳥取県日野郡連携会議」の方針決定の下、「日野農林業創生協議会」が行う農林業を核とした人材育成や地域資源の有効活用等の取組を支援し、もって日野郡における広域連携による新たな地方創生モデルの創出を促進する。
2 事業内容
「鳥取県日野郡連携会議」から提示された日野郡農林業の振興に必要なモデル施策の検討、実証を行う日野農林業創生協議会の活動経費への助成。
※日野農林業創生協議会
・構成員:日野郡3町、JA西部、日南町森林組合、鳥取日野森林組合、県等
○協議会内に、農林業の課題である人材育成、地域資源の有効活用、地域ブランド創出の3課題に対応するPTを設置し、各PTごとに事業化に向けたスキーム検討、及びモデル的な実証を行う。
→ 検討、実証の結果、事業化が期待できる取組については、翌年度以降、個別事業として要求。
(1)人材育成PT
・農林業への新規参入希望者等への技能研修の検証
・構成員:3町、JA、森林組合、(一財)エナジーにちなん、県等
・内 容:非専業農林家等を対象に、農地、林地の経営に係る基本的知識や実技等を指導する。
(2)地域資源有効活用PT
・少量他品目農産物の地域循環システムの検証
・構成員:3町、商工会、地域おこし協力隊、鳥獣被害対策協議会、県等
・内 容:高齢農家や家庭菜園等で栽培された農産物を集荷し、道の駅等で販売する。
(3)地域ブランド創出PT
・新たな地域ブランドの創出に向けた取組の検証
・構成員:町、県、商工会、地域おこし協力隊等・
・内 容:休耕農地における川エビ飼育等、新たな試みの可能性を検証する。
○要求額:県費700千円(補助率:県1/4)
3 背景・現状
○日野郡の基幹産業は農業及び林業であり、かつ、両者に携わる「農林家」が多数存在。
→ユニークな農林業の展開
例:薪ストーブを活用した農作物、シイタケ栽培
IJUターン等若い人材の参入(エナジーにちなん)等
○日野郡では「日野郡郡民会議」や法定協議会を設置し、郡内3町が共同で行政課題の解決に取組んできた。
→様々な取組を行ってきたが、地方自治法上の制約があり、手続きが煩雑となり、速やかな意思決定が困難。
○今年7月1日に、郡内3町及び県が地方自治法に基づく連携協約を締結。
→活動の「スピードアップ」と「多様化」を目指して、「鳥取県日野郡連携会議」が発足。
○地域資源を活用しつつ、基幹産業である農林業の振興、発展を目指すことは、3町・県共通の戦略。
4 本事業のねらい
現段階では単なるアイディアに留まっており、既存の支援策の活用に至らないものであっても、効果的なスキーム(システム)が提案できれば、地域の宝となる可能性を秘めている。
それらを3町、民間団体、県等が連携して実証を踏まえて施策検討し、その効果を検証しつつ、将来的な事業化を目指すもの。
5 期待される効果等
○日野郡では、地域が連携して人材を育成したり地域資源を活
用しようというポテンシャルがあり、小さな取組を支援していくことで、取組規模の拡大や、自立に向けた活動への発展が期待できる。
○連携協約の取組は端緒についたばかりであり、試行錯誤しな がら方向性を見出していくことも必要。