これまでの取組と成果
これまでの取組状況
特殊詐欺による被害の増加はこれまでも大きな課題であり、従来行ってきた啓発等の取組を拡充して対応するとともに、平成27年度からは新たに自動通話録音装置の設置促進や見守りネットワークの構築に努めてきた。
■ 悪質電話勧誘被害防止事業〔H28は市町村での取組に移行〕
消費者庁のモデル事業で効果が実証されている自動通話録音装置 について、電話勧誘の被害に遭いやすい世帯(独居高齢者等)を中心 にその設置を進めるため、県が機器を市町村に貸与し、市町村は警 察、地域包括支援センター等と連携して世帯を選定し設置する。
■ 地域見守りネットワーク化事業〔H28も継続要求〕
身近な地域における効果的な見守り活動を浸透させるため、地域見 守りの担い手となるべき者(行政、関係機関・団体、地域住民等)が一 堂に会し、地域内での情報共有・連携方法等を学ぶ『安全・安心な消 費生活のための地域ネットワーク研修』を開催。
■ その他(既存事業を拡充した取組)〔H28も継続要求〕
・ 消費者団体等活動支援補助金を、高齢者被害防止などをテーマと
して取り組む場合に上乗せ支援(上限10万円→20万円)
・ 多重債務・法律相談会に特殊詐欺や高齢者に特化した特別枠を
設定(相談時間30分→1時間)
・ 日本海新聞に特殊詐欺をはじめとする特集記事掲載
これまでの取組に対する評価
特殊詐欺の手口の周知や対処法を啓発する従来の取組を継続・充実することも重要であるが、それだけでは被害減少に導くことはできず、地域での見守り体制を構築し、地域ぐるみで被害を防止する手立てが必要。
※特殊詐欺の手口は消費者の良心や不安につけ込むものが多く、 特殊詐欺に巻き込まれている人は気が動転しており通常の判断 ができない状態に陥っていることが多い。
※また「自分は騙されない」と持っている消費者が被害にあうケース も多く、単なる普及啓発では被害防止に導けない。
■ 悪質電話勧誘被害防止事業
被害を防止する一番効果的な方法は「詐欺電話を受けない」ことで あり、自動通話録音装置の設置や留守番電話設定への切り替えは 効果があるが、自動録音に躊躇される高齢者が多く、普及させるに は家族や地域住民を巻き込んだ取組が必要。
設置台数(H27.11.18現在 13/100台)
■ 地域見守りネットワーク化事業
福祉の見守り関係者からも多くの出席があり、既存の地域見守り ネットワークの中でも問題意識を持っていることがうかがえる。
(研修参加者:東部50名、中部40名、西部47名)
地域での取組に結びつけるにはより具体的な手法を提案すること が必要。