事業の概要
紅葉シーズンの大山環状道路の交通渋滞を解消するため、大山町、伯耆町、江府町と連携し、マイカーを規制しシャトルバスを運行する社会実験(パーク&バスライド)を実施する。
【パーク&バスライドの目的】
渋滞解消による観光客の満足度アップ&自然環境の保全。
【社会実験の目的】
⇒渋滞解消におけるマイカー規制の有効性を検証し、実施上の課題と対応策を検討する。
⇒⇒地元(町)が中心となった、恒久的な対応(マイカー規制および大山周遊観光バスの運行など)につなげる。
事業の背景
現在、紅葉シーズンの大山環状道路では、行楽客による交通渋滞が発生し、来訪者が大山の魅力を満喫できない状況である。また、混雑した車による排気ガスは、大山の貴重な動植物への大きな負荷となっている。さらに、平成25年6月大山町において、大山の環境保全と利活用を掲げ「大山環境宣言」が採択されたところであり、官民一体となった大山環境の保全と利活用の取り組みを進めることが求められている。
このことより、平成27年7月7日に「大山環状道路自動車利用適正化社会実験協議会」を立ち上げ、平成27年10月31日に初の社会実験を実施した。平成27年度の実施内容を検証しながら、平成28年度も継続実施を計画中である。
事業の内容
■ パーク&バスライドの実施内容
<規制について>
対象期間 : 11月紅葉シーズン
対象区間 : 桝水高原〜奥大山スキー場(L=7.5km)
対象車両 : マイカー(バス、タクシー、障がい者乗車車両を除く)
<シャトルバスについて>
運行区間 : 大山寺〜奥大山スキー場(L=13.5km)
運行間隔 : 15分間隔
※規制区間内に臨時バス停を設置し、途中乗り降り自由
※片道所要時間約45分
<実施主体>
社会実験実施協議会
(鳥取県、大山町、伯耆町、江府町、運輸局、林野庁、環境省、警察、観光団体、交通事業者等)
■ 調査検証する内容
<渋滞緩和効果について>
交通量調査を実施
実験の検証データとして、規制区間、迂回路区間等で上記調査を行う。
<観光客意識調査について>
観光客へアンケートを実施
満足度調査、パーク&バスライドに対する意向調査、料金設定、その他意見。
<環境負荷軽減効果について>
交通量、速度調査の結果により環境負荷軽減について検証
平成27年度の実施後、平成28年度に向けて
平成27年度に社会実験を初実施
第1回の社会実験では…
・初回実施であり、混乱を避けるため職員を大量動員
↓
・マイカー規制について観光客からの満足度の感触あり
↓
・本格実施に向けて検討
↓
・将来形を見据え、実施主体を民間へシフトしながら実施
平成27年度の反省点と平成28年度の実施計画
平成27年度に社会実験の初回実施を行ったが、下記のとおり課題が浮き彫りとなったことにより、予算編成を変更する。
・バス運行費:平成27年度実施では、バス便数に余裕がなく、積み残しの発生もあったため、増強が必要である。
・広報費:県外からの「周知が足りない」との苦情あり。県外へ向けての広報のあり方を検討し、実施する必要がある。
・運営費:スタッフによるスタッフの手での実施を行ったが、イベント会社等の民間主導の実施にシフトしていく。
・警備費:H27はスタッフによる警備のため多数の動員を行ったが、職員の安全面や今後のあり方を考え、民間(警備会社)の割合を大きくするよう、シフトしていく。
・委託費:H27は効果検証調査等を単県費により実施したが、協議会の実施へとシフトする。
・費用分担:H27は県及び3町の4者で折半し、委託費を県が負担したが、H28以降は委託費を含めた全額の50%を県が負担、残額を3町で折半とする。
事業の費用
<平成28年度に実施する社会実験全体の予算案>
■総事業費(全体予算案)C=10,000千円
(うち、県負担金C=4,500千円)
※ (バス運行費(赤字補填))=(運行経費)−(運賃収入)
H27実績値は 846 = 1,555 − 709
※ 協賛金等は、民間会社等の広告料等を想定。