1 事業目的
熊本地震で明らかになった福祉分野での課題を踏まえ、県内の要支援者が避難生活を安心しておくることができるための対策等について市町村等関係者とともに検討を行う。
2 熊本地震での避難生活に係る課題
○避難所で障がい者(身体、発達、知的、精神など)の居場所がない。
⇒車いすのスペースがない、人ごみ・明るさ・音に敏感 など
○避難所で高齢者の居場所がない。
⇒おむつ替えなどのプライバシーが保てる場所がない など
○避難所に妊産婦の居場所がない
⇒乳児の泣き声で迷惑がかかるのではないかと心配で避難所で過ごせない。
○福祉避難所への避難者の調整機能が働かなかった。
⇒ある福祉避難所には要支援者受入の要請が殺到したが、近所の一般の方が避難の申し入れがあり、断るわけにもいかず受け入れたため、要支援者の受入要請にはこたえることができなかった。また、ある福祉避難所は全く受入要請がなかった。など
3 方針
○要支援者の避難については市町村が大きな役割を担う。県では平成17年11月に「災害時要援護者に配慮した市町村防災マニュアル策定指針」を作成し、市町村が災害時の要支援者の避難を含めた対策を検討する際に留意すべき点を示しているところ。
○今回の地震を踏まえ、特に福祉上の課題の大きかった要支援者の避難生活を中心に対策を検討する。
⇒市町村が配慮すべき事項
⇒県が協力すべき事項
⇒障がい者等要支援者が努力すべき事項 など
○また、福祉避難所の設置促進、内容充実について取り組む。
4 事業概要
○熊本地震での課題の検証
・報道、被災地派遣職員の報告等の分析
・関係団体からの聞き取り・助言 等
○県内関係者との意見交換と対策の立案
【構成員】
県内の各障がい者団体、福祉施設協議会代表(老人福祉施設協議会等)、市町村、県社会福祉協議会、県(福祉保健部、危機管理局)、有識者
【内容】
課題をもとに、避難対策を行う中心である市町村と県関係課が一堂に会した場で、各団体との意見交換を行うとともに対策の検討を行う。
【期間】年度内
【成果例】
災害時における要支援者の避難生活等の留意事項と対策
-各障がいごとの市町村の留意事項
-要支援者の避難の調整の協力(県及び社会福祉協議会)
-各障がい者団体の協力事項
5 必要な経費
○課題の検証(標準事務費対応)
関係団体聞き取りに係る職員旅費
○意見交換・対策の立案 320千円
報償費:@100,000円×2人=200,000円
特別旅費:@60,000円×2人=120,000円