1事業の目的
県と産業界が協力して基金を設置し、県内に就職する大学生等の奨学金返還を助成し、IJUターン並びに産業人材の確保を促進する。
2事業の内容
(1)概要
県内産業界との連携のもと、「鳥取県未来人材育成基金」を設置し、県内の対象業種(製造業、IT企業、薬剤師の職域、建設業・建設コンサルタント業、旅館・ホテル業)に就職する大学生等が借り入れた奨学金の返還額の一部を助成する。
H28年度は、対象業種として新たに建設業・建設コンサルタント業、旅館・ホテル業を加え、対象人数を30名増とする。
(2)事業規模
・助成対象者数 180名 (H27 150名)
(3)予算額 222,009千円
○基金造成(H28積立額) 200,000千円 (H27 200,000千円)
○助成金額 19,440千円
・H27認定者 13,770千円(28年度助成分)
・H28認定者(既卒者) 5,670千円( 同 上 )
○非常勤人件費 1名分 2,511千円
⇒対象業種の拡大、基金への追加寄附要請等に伴う業務
量の増加
○基金運用利息の基金への積増し 58千円
3対象業種拡大の背景
(1)他業種からの声
製造業、IT企業、薬剤師の職域を対象業種としてスタートしたところであるが、建設業・建設コンサルタント業、旅館・ホテル業等人材不足にある他業種からも、将来のリーダー的人材確保のため、本制度を活用検討したいとの声が寄せられている。
(2)議会答弁(業種拡大等に関して)
・H27.6議会(知事)
……まずは始めさせていただき、その後共感が得られれば
観光業などに拡げられるならば広げていきたい、今後
柔軟に取り組んでいきたい。
・H27.10学生議会(副知事)
……まだ賛同が得られない人材不足の業界の皆さんとも
話をして、対象業種の拡大、募集人員の拡大を図って
参りたい。
4 助成の内容
(1)助成の概要(変更後) ※下線部分が変更箇所
項 目 | 概 要 |
対象者 | 県内の対象業種に就職する次の奨学金を借り入れた大学院(修士)、大学(薬学部6年制含む)、短大、高専、職能大の新卒者及び既卒者(35歳未満)
ア)日本学生支援機構の奨学金
イ)鳥取県育英奨学資金
ウ)その他の奨学金 ※出身地は不問 |
対象業種 | ア)製造業
イ)IT企業(SE等職種限定)
ウ)薬剤師の職域(薬局、病院、製薬など)
エ)建設業・建設コンサルタント業
オ)旅館・ホテル業 |
対象人数 | 150人/年×4年間=600人(当初計画)
30人/年×3年間= 90人(追加分)
計 690人 |
助成率及び限度 | ア)無利子奨学金
・助成率 1/2
・上限 院薬216万円、大学144万円、短専72万円
イ)有利子奨学金
・助成率 1/4
・上限 院薬108万円、大学72万円、短専36万円
既卒者についても、上記基準を適用 |
助成方法 | 県内対象業種への就職、継続雇用を確認の上、支給決定額を8年に分けて対象者へ支給
※支援対象者には原則、8年間の就業継続義務を課す。(自己都合により離職した場合は、一定の要件のもと助成金の返還を求める。) |
(2)債務負担行為
平成29年度から平成42年度 設定 (別途要求)
⇒28年度中の認定者及び地方創生枠推薦者の大学等
進学・認定者を就職後8年間継続支援
5対象業種の拡充等
○人材確保に窮する他の業種(建設業・建設コンサルタント業、旅館・ホテル業)について、新たに将来のリーダ人材の確保に向け対象業種を拡大する。
※ 助成対象人数を増加 180人(H27 150人)
○対象業種の拡大に伴い、新たに拡大業種からの出捐を募る。 また、従来の業種についても引き続き受け付ける。
(⇒助成対象者の就職先が寄附していない場合等に対応)
・追加出捐目標額 5,000千円
制度の概要(拡充)
◎基金の造成イメージ
◎助成額試算
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・ 平成27年8月3日 鳥取県未来人材育成基金の開設
(目標 2千万円)
・ 平成27年9月1日 奨学金支援助成金事業の開始
支援対象者の認定募集開始
募集人員 150名 (〜H28.2.29)
○12月末現在 状況
・応募者数 62名(うち、年度内就職実現 2名)
・寄附金状況
申込金額 10,940千円 、企業等数 61社
これまでの取組に対する評価
○ 応募学生の声
・制度を知らず、内定を受けた際に企業担当者から教えてもらっ
た。負担が減るので応募した。
・給料の良い県外企業からも内定をもらっていたが、奨学金助成
があるので県内に戻ることにした。
・県内に就職を決めたことで奨学金の返還負担が軽くなり、あり
がたい。