(1)医療機器産業を取り巻く環境
○高齢化の進展と新興国の医療需要拡大を受け、医療機器の世界市場は8%の高成長率を維持しており、今後も拡大すると予想されている。
○医療機器市場は安定した利益率が見込まれ、ニッチ市場の集合体であることから、中小企業にも参入のチャンスがある。
○医療機器分野は「日本再興戦略」に経済成長を支える重要な分野として位置づけられ、国を挙げて産業育成に乗り出している。薬事法改正(医療機器の審査が簡素化)も追い風となり、医療機器分野への新規参入促進が期待される。
○県の「経済再生成長戦略」においても医療イノベーションが成長分野として位置づけ、県内中小企業の高度なものづくり技術を医療機器分野へ横展開することによる県内産業の新たな発展を推進している。
○また今年10月に策定した「元気づくり総合戦略」においても、医療機器産業など新たな産業の創出を目標とし、医療機器開発や医療機器分野への参入を支援することとしている。
(2)鳥取県の現状
○現在、県内の75企業・団体が「とっとり医療機器関連産業戦略研究会」に参加し、情報交換や外部専門家によるワーキング、展示商談会への参加など、医療機器分野への参入意欲が高まっている。
○複数の県内企業で医療機器の具体的な開発が開始されるとともに、業許可取得の動きも進んできている。
○鳥取大学が「国産医療機器創出促進基盤整備等事業(国事業)」の採択を受け、県内から医療機器開発に意欲のある企業19社(平成27年度)を選定し、医療現場の実情や医療機器に関する人材育成を実施中。