1 事業概要
適正な森林の保全・整備、木材の有効利用を図るため、間伐材の搬出に要する経費を助成する。
2 事業の内容
○対象樹種:スギ、ヒノキ
○計画(要望)事業量:26.9万m3
○補助単価:3,000円/m3
○予算額:269,000m3×3,000円/m3= 807,000千円
○実施主体:森林所有者、森林組合並びに素材生産業を営む者及びその組織する団体
○補助対象経費:間伐材を伐採し、山土場へ集積及び山土場から市場・製材加工施設等へ運搬するのに要する経費
※実態調査に基づき補助単価を算定
3 現状の課題
○合板工場における資材の国産材化、さらに木質バイオマス発電事業の稼働が本格化することから、あらゆる需要に対応するため、間伐材(A材、B材、C材等の全部位)の生産量の増加は、更に期待されるところ。
○間伐材の出材量増加(森林整備の促進)に加え、林業事業体の人材確保育成等の雇用創出にもつながっている。
○今後、需要がますます見込まれる中、搬出間伐が確実に実施されるよう一定の支援策は必要である。
4 サマーレビューの対応
【指摘事項】
○素材生産費の収入と支出の差額を参考に補助単価を算出しているが、方法が明確化していない点がある。より明瞭な方法を検討する必要がある。
【対応】
○引続き“収入と支出の差額”により補助単価を算定する。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○間伐面積の拡大と間伐材の有効利用の推進を目的に、平成13年度から実施しており、近年事業量が増大
平成13年度: 34,212m3
平成23年度:121,000m3(13年度比3.5)
平成24年度:139,186m3(13年度比4.0)
平成25年度:159,068m3(13年度比4.6)
平成26年度:192,162m3(13年度比5.6)
○林内放置されていた間伐材の有効利用に大きく寄与しており、今後も木質バイオマス発電の本格稼働に向けて更なる出材が見込まれる。
これまでの取組に対する評価
○実態調査に基づき、間伐材搬出(素材生産)に伴う収入び支出、低コスト林業施策による効果の状況、木材価格の推移等を考慮する。
○林業経営をとりまく状況は依然厳しい、引き続き間伐及び間伐材利用を推進するうえで、同程度の内容の助成での事業継続を求める声は強い。