事業名:
和牛受精卵・放牧拡大支援事業
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農林水産部 畜産課 肉用牛担当
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
28年度当初予算要求額 |
8,380千円 |
10,917千円 |
19,297千円 |
1.4人 |
0.0人 |
0.0人 |
27年度6月補正後予算額 |
10,330千円 |
12,424千円 |
22,754千円 |
1.6人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:8,380千円 (前年度予算額 10,330千円) 財源:国庫、単県
事業内容
1 事業概要
・和牛生産頭数の増加を目的として、高能力和牛の受精卵を積極的に活用するために、受精卵購入・採卵・移植の経費、および前年度より多くの受精卵移植に取り組んだ生産者に対して奨励金を交付する。
・また経営面からも生産の低コスト化につながる和牛放牧を推進し、実施するための資材の購入経費等に対して補助する。
・和牛振興策は和牛ビジョンに添って実施しており、ビジョンの進捗管理・意見交換会を目的に「和牛再生ステップアップ協議会」を開催する。
2 目的
・産肉能力が高い種雄牛群を軸として「和牛王国復活」を目指し、和牛ビジョンに添った戦略を推進するための事業を実施する。
・和牛生産頭数の増加のために、乳牛の「借り腹」を活用した和牛受精卵移植を推進する。
・低コストの和牛生産を図るため、和牛放牧を推進する。
3 背景
(1)昨年度「百合白清2」「白鵬85の3」の2頭の産肉成績が優秀な鳥取県有種雄牛が誕生し、和子牛生産者の繁殖雌牛の増頭に対する気運が高まっている。
(2)全国の和子牛不足により子牛価格が高く推移していることから、酪農家について和牛受精卵移植への関心が高まりつつある。
(3)しかし、畜産試験場の繁殖雌牛の飼養管理、採卵を委託し受精卵の製造を強化したものの、酪農家の要望を満たすだけの和牛受精卵はまだ流通していないのが現状。
(4)また、低コスト経営や繁殖雌牛飼養頭数を増加するためには和牛放牧の推進が有効であるが、放牧面積を拡大するには新たに資材等を購入したりする必要があり、推進するには購入費の支援が必要。
(5)和牛ビジョンの進捗管理や「百合白清2」「白鵬85の3」の活用など生産者、関係者等とよく協議を図り、新たな戦略・方針を決定する必要がある。
4 要求額
要求額合計 8,380千円
(内訳)
(1)和牛受精卵移植対策 7,040千円
(2)和牛放牧拡大支援 500千円
(3)和牛再生ステップアップ協議会 840千円
5 事業内容
(1)和牛受精卵移植対策
区 分 | 事業内容 | 予算額
(前年度)
(千円) |
高能力和牛受精卵増産対策 | ○「百合白清2」「白鵬85の3」の受精卵購入経費または採卵経費に対する支援
実施主体:農協
補助率:県1/2
助成額:上限20千円/頭、上限21千円 | 2,100
(3,176) |
乳用雌牛等受卵牛活用促進 | ○和牛受精卵移植に前年度実績より多く取り組んだ生産者に奨励金を交付
実施主体:農協、生産者
補助率:定額20千円/頭
【事業年度】H26年度〜H28年度
○和牛受精卵の移植経費の助成
実施主体:全農
補助率:県 定額2,500円/移植
全農定額2,500円/移植 | 4,940
(5,940) |
計 | | 7,040
(9,116) |
(2)和牛放牧拡大支援
耕作放棄地等で和牛放牧を実施するための電気牧柵等機器整備に対して助成する。
総事業費(千円) | 負担区分 | 要求額(千円)
(前年度) |
1,500千円 | 県1/3 | 500
(500) |
実施主体 | 畜産農家、農業団体、生産者集団等 |
(3)和牛再生ステップアップ協議会【附属機関】
区 分 | 事業内容 | 予算額
(前年度)
(千円) |
和牛再生ステップアップ協議会 | 和牛振興戦略を図り、和牛ビジョンの推進管理、意見交換を目的に開催
・開催回数:年6回
・委員:県内代表者11名
関係団体9名 | 840
(714) |
計 | | 840
(714) |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1.施設等整備支援
・担い手施設整備支援(旧事業名)
和牛の増頭を目的とした牛舎及び堆肥舎整備に支援した
H25年度 堆肥舎整備 2農場
H26年度 牛舎整備 5棟
・新規参入円滑化支援(旧事業名)
新規参入者の経営開始に必要な雌牛導入に要する経費に支援した
H25年度 繁殖雌牛導入 2農場 16頭
H26年度 牛舎 2棟
繁殖雌牛導入 5農場 31頭
2.鳥取和牛増頭・改良対策
・繁殖用雌子牛導入支援
県内外から繁殖用の雌子牛を導入し、農家の雌牛改良に寄与した。
H25年度 85頭導入
H26年度 126頭導入
・肥育素牛導入支援
オレイン酸能力や産肉能力の高い肥育素牛の導入に寄与した。
H25年度 60頭導入
H26年度 83頭導入
3.和牛受精卵移植対策
・乳牛等に受精卵移植を実施して、和子牛の生産拡大を図るため、和 牛受精卵移植経費を助成した
H25年度 受精卵移植 276頭
H26年度 受精卵移植 335頭
・放牧場で和牛受精卵移植を実施する酪農家等の和牛受精卵購入 費、採卵経費の一部を助成した
H25年度 卵の購入 50卵
採卵頭数 23頭
H26年度 卵の購入 55卵
採卵頭数 62頭
4.和牛放牧拡大支援
県内での和牛放牧の推進に寄与した。
H25年度 事業実施面積:1ha
H26年度 事業実施面積:11ha
これまでの取組に対する評価
1.施設等整備支援
・和牛繁殖経営の担い手や新規参入者へ施設整備等の支援をする ことにより、和牛繁殖雌牛の増頭につなげることができた。
2.鳥取和牛増頭・改良対策
・マスコミへの露出度の高い「鳥取和牛オレイン55」の情報発信に
よって、消費者や指定店からの評価は高く、供給が注文に追いつ
かない程の状況となっている。また、同じ枝肉格付の認定枝肉と非
認定枝肉を比較すると、生産者の販売価格において1kg当り100〜
200円の格差が生じる等の評価にもつながっている。
・「鳥取和牛オレイン55」の平成26年の認定頭数は377頭、認定
率は17.2%であり、昨年よりも頭数は69頭増加した。しかし認定率
は未だ低く、卸売業者からは、供給量を増やすよう要望が多く寄せ
られており、早急な増産対策が必要。
・「鳥取和牛オレイン55」ブランド向上対策事業では、繁殖雌牛及び
肥育素牛の導入が行われ、今後導入の効果が出てくるものと思わ
れる。
3.和牛受精卵移植対策
・和牛の増頭を図るには、酪農家等に和牛受精卵移植を推進するこ とが重要であるが、人工授精より経費がかかる事が、移植への取 り組みを阻害する要因の一つであったが、移植経費の補助、購入 した卵代の補助したことで、受精卵移植技術の活用がわずかであ るが増加した。
・採卵経費の補助をすることにより、和牛受精卵移植に必要な受精 卵を確保した。さらに、和牛受精卵移植により生産された子牛を引 き受ける施設を整備し、和牛受精卵移植を推進をする基盤を築い た。
・和牛受精卵移植の受胎率の向上、産子の管理・育成技術の向上 などの課題もあり取り組まない農家も存在するため、引き続き受 精卵移植の推進、農家へのサポートが必要である。
4.和牛放牧拡大支援
・事業を活用して放牧への意識は高まっており、放牧面積の拡大に
貢献している。
工程表との関連
関連する政策内容
・子牛生産頭数・肉牛出荷頭数の増加や高価格販売による「和牛王国鳥取」の復活
関連する政策目標
子牛生産頭数:2,755頭、肉牛出荷頭数:3,579頭
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
10,330 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
10,330 |
要求額 |
8,380 |
6,380 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2,000 |