事業概要
土石流の威力や恐ろしさ、それを食い止めた佐陀川砂防ダムについて、現地に広報用の施設を設置し、県民の防災意識の向上を図る。
事業目的・背景
佐陀川中流域(伯耆町丸山)にある西日本最大規模の佐陀川鋼製スリットダム2基は、平成23年9月の台風12号豪雨において土石流を捕捉し、下流への被害を食い止めるなど多大な貢献を果たした。しかし、そのような事実は県民に対しほとんど認識されてないのが実情である。昨年度の広島県土砂災害により多くの人的被害が生じたこともふまえ、土砂災害の恐ろしさや土木施設の重要性について一般(主に若年層)に広く知らしめることを目的とする。
また本事業により、昨今の土木建設業界における若者離れに歯止めをかけ、土木構造物に関心を持ってもらうことで意識向上の促進を図る。
事業内容
西日本最大規模(堤長178m、高さ11.5m)の佐陀川鋼製スリットダム2基について、現地に広報用の施設を設置する。
1.広報パネル設置
・2基の鋼製スリットダムにより13万m3の土砂を捕捉し、下流の橋梁・県道・水管橋などが守られた。
・H23年災を現地パネルで紹介、WEBで紹介
ダムの位置は一般人の目に触れない奥まった箇所にあるため、ほとんど存在が認識されていない。
また、一部の沢登り登山者の目に触れることはあるが、奇抜な構造物としか見られてない。
→理解を深めてもらうためにも現地に広報パネルは必要。
2.小中学校への遠足の働きかけ(防災教育)
・大山北壁や弓ヶ浜を望む景観、ブナ林、美しい地蔵滝湧水など自然豊かなロケーションを背景に巨大なスリットダムを間近で見学する。
・遠足場所としても非常に良好なシチュエーション
・水無川が増水した時の状況を紹介し、普段の美しい景観が増水時には一変する恐ろしさを認識してもらう。
3.転落防止フェンスの設置
・スリット天端付近まで安全に見れるよう配慮
・堰堤袖天端からの景色を楽しむとともに、間近で砂防ダムの 大きさを体感する。
4.土石流痕跡のペイント表示
・鋼製スリットに土石流痕跡が残っているため、現地にペイント することでその規模や雰囲気を実感してもらう。
事業経費
広報用設備の設置費用C=2,000千円