事業名:
建設技能労働者の労働環境改善と若年者の確保・育成事業
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県土整備部 県土総務課 建設業担当
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
28年度当初予算要求額 |
5,487千円 |
1,560千円 |
7,047千円 |
0.2人 |
0.0人 |
0.0人 |
27年度6月補正後予算額 |
9,410千円 |
1,553千円 |
10,963千円 |
0.2人 |
0.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:5,487千円 (前年度予算額 9,410千円) 財源:単県
事業内容
1 事業概要
◆近年の建設業は、建設投資の減少により受注競争が激化し、厳しい経営環境にあり、技能労働者の賃金低下や社会保険等未加入などの就労環境の悪化により若年入職者の減少が続いており、近い将来、人材不足により、社会資本の維持・更新にも支障を及ぼす恐れがある。
◆なかでも、建設業を下支えしている専門工事業者(とび、鉄筋、型枠、塗装、大工、内装など)は、主に下請工事を担う弱い立場にあり若手入職者の確保や育成が一層困難であることから、これを解決するための取組を実施する。
2 事業内容
下請契約が適正な価格で行われているかを確認し、適正でないと判断される契約については、元請又は下請に必要な助言・指導を行うことにより適正な価格による取引を推進し、もって下請業者に従事する技能労働者の就労環境の改善に資する。
(1) 技能労働者の賃金水準等詳細調査
委託事業により、下請報告書で収集した下請契約額を発注工事設計金額と比較分析し、契約金額の水準を把握する。
また、委託事業で得られた結果に基づき立入調査を実施し、下請に従事する技能労働者の賃金水準を把握する。
<調査工事件数見込み>
・設計金額との比較調査 約120件
・立入調査 約50件
(2) 経理専門家による事実確認
(1)の調査の結果、下請契約額が設計金額の原価相当分(直接工事費+法定福利費)を下回る場合は、立入詳細調査を実施する。当該立入調査で2重帳簿等を疑わせるような悪質な事案が発見された場合は、税理士等の専門家に依頼して事実関係を確認し、文書指導等で改善を促す。
3 要求額
(1)賃金水準等詳細調査 5,387千円(4,464千円)
(2)経理専門家による事実確認 100千円(100千円)
合計 5,487千円(4,564千円)
4 事業の必要性
(1)元請・下請関係からの必要性
元請と下請では、継続的に工事を発注・受注する関係が通常であるため、元請が強く下請が弱い立場になりがちである。このため、建設業法は下請保護のための手段を用意しているが、継続的な取引関係に影響することを恐れて、下請が不合理な扱いを受けたとしても当該下請から具体的な訴えを行政庁に行うことは極めて少ない。よって、行政側から取引の実態を調査し、必要な助言・指導等を行い、このことにより取引の適正を推進しようとする当該事業の必要性は高い。
(2)新たに制定した指針の実効性確認に向けた必要性
元請下請関係の適正化や就労環境の改善を図ることによる担い手の確保・育成等に向けて、平成27年3月に「鳥取県建設工事における下請契約等適正化指針」を制定。当該指針には、全ての業者の責務として「適正な価格での下請契約の確保」及び「適切な賃金水準の確保」を規定しており、これらの規定に基づく取引や賃金水準が確保されているか当該事業の実施により継続的に確認する必要性は高い。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
昨年は約80の下請工事について県設計書との比較分析を行い、約40社の立入調査を実施し、必要な指導や助言を行った。
これまでの取組に対する評価
約半数の下請工事において、県設計における直接工事費と法定福利費を合算した額を下回る水準であった。また、賃金水準についても県設計の労務単価を大きく下回っているものも見られた。
このことから、全ての下請工事において契約金額が設計金額を上回り適切な賃金水準の確保に向けて、調査結果を鳥取県建設工事における下請契約等適正化指針の策定に反映させることができた。
今後、当該指針の実効性が確保され、特に専門工事業者等の担い手確保・育成が図られるよう、詳細調査を継続する必要がある。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
9,410 |
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9,410 |
要求額 |
5,487 |
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5,487 |