1 事業内容
犯罪鑑識捜査、警察署以下の鑑識用消耗品等鑑識活動運営に要する経費及び鳥取県指紋情報管理システム運用経費
主な内容
・指紋システム入力作業にあたる非常勤職員の報酬等 2,459千円(2,469千円)
・DNA型鑑定の支援にあたる非常勤職員の報酬等 2,191千円(2,176千円)
・犯罪鑑識捜査費 50千円(50千円)
・嘱託警察犬出動謝金、嘱託警察犬借上謝金 、嘱託警察犬指導手会議等出席旅費 362千円(362千円)
・科学捜査のための鑑定機器リース料及び保守委託経費 13,811千円(13,215千円)
・日本法科学技術学会等各種学会負担金 149千円(142千円)
・指紋自動識別システムリース料 47,376千円(47,376千円)
( )内は前年度当初予算額
2 新規要求(備品購入費)
(1)鑑識用デジタル一眼レフカメラ 3台
所要額 766千円
鳥取県警察が鑑識用として使用しているデジタル式一眼レフカメラは、犯罪捜査に欠くことができず、日々使用する機材であるが、補修部品が保有期限が平成28年3月となっているため更新を希望するもの。
(2)ハイパーライト 9台
所要額 1,827千円
犯罪現場の鑑識活動では、現場に残された足跡等の鑑定資料を検索する際、光源の強いライトを使用している。
現有の物品は、経年によるバッテリーの充電力の低下や故障が頻発しているため、各署に1台ずつ配置するもの。
(3)高度演算処理装置 1式
所要額 504千円
法科学研究所研究科においてポリグラフ検査に関する研究に使用するノートパソコンであるが、これはポリグラフ検査における判定の客観性と正確性の向上に寄与する。
本研究を実施するにあたっては、高度演算処理を高速で実行可能な機能が求められているため、本装置がなければ、研修に著しい支障を及ぼすおそれがある。
(4)DNA自動抽出精製装置 1式
所要額 5,554千円
DNA自動抽出精製装置は、微量の血痕や体液等さまざまな鑑定資料からDNAを自動的に抽出精製する装置であるが、現在充分な数量がなく、一連のDNA型鑑定作業の流れの中で、全体の作業効率を妨げていることから、1台の整備を要求する。
(5)ミクロカラー測定検索装置制御パーソナルコンピューター 1台
所要額 454千円
ミクロカラー測定検索装置は、色を数値化して客観的に表現することが可能な機器であり、交通鑑識において、ひき逃げ等のにより遺留された塗膜片の鑑定等に用い威力を発揮する。
現在の装置は、導入から14年を経過し老朽化し、近年流通している車両の主流であるメタリック・パール塗膜に対応しておらず機能が陳腐化しており、活用の機会が著しく減少しているため、1台の更新を要求する。
(6)金属材料判別機 1台
所要額 9,666千円
本機材は、刃物、構造物、その他金属材料で製造された物の組成成分を検査する装置である。
炭素量含有量検査は難易度が高く、正確な判定が困難であるが、本機材を導入することにより、従来行っていた鑑定が容易に行え、省力化、時間短縮が図れることから、要求するもの。
(7)エキストラクションマニフォールド 3式
所要額 681千円
変死事案等における尿等の鑑定資料の分析に際しては、検体として検査できる状態に前処理する必要があるが、本機器を導入することにより、時間短縮が図れることから要求するもの。
( )内は前年度当初予算額
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
各種事件の発生時には、早期に現場臨場し、客観証拠物を適正な方法で収集確保し、迅速・的確に科学鑑定を行うことが重要である。
そのためには、現場鑑識活動の更なる徹底及び科学捜査の高度化を推進すべく、関連資器材の整備を進めている。また、似顔絵作成コンクール、鑑識技術コンクール、現場鑑識競技会を開催しているほか、指掌紋鑑定、足跡鑑定、DNA型鑑定、薬毒物鑑定、ポリグラフ検査、犯罪者プロファイリングを実施し、さらに指掌紋自動識別システムを活用している。
これまでの取組に対する評価
現場鑑識活動に適した装備資器材を開発・改良するため、鑑識技術コンクールを継続して開催する必要があるほか、採取資料の適正な立証措置等現場鑑識活動全般にわたる幅広い教養を行うとともに、捜査員の鑑識技術の向上と鑑識専務員の育生を目的として、似顔絵作成コンクール及び現場鑑識競技会を継続して開催する必要がある。また、裁判員裁判や公訴時効の見直しにより、客観的な証拠の重要性が益々高まっており、高度な科学鑑定の活用をより一層推進していく必要があるほか、より効率的で合理的な捜査を推進するため、科学的見地に基づく犯罪者プロファイリングを推進していく必要がある。