1 補正要求内容
介護福祉士国家資格の取得を目指す外国人留学生の受入環境を図りつつ、国内での介護人材確保を加速化するため、平成29年度補正予算において、介護福祉士等修学資金貸付事業に係る予算が措置されることとなった。現行制度の貸付原資の拡充し、引き続き、県が適当と認める団体に対し、補助事業を実施する。
<事業の概要>
県が適当と認める団体(鳥取県社会福祉協議会)に修学資金貸付原資を補助する。
【補助額】9,316千円(平成30年度〜)
【財源内訳】国9/10相当(定額)、県1/10(特別交付税措置)
【補助金内訳】貸付金、事務費
2 貸付事業内容
1.介護福祉士等修学資金貸付事業
貸付対象 | 以下の条件を満たす者
・養成施設等に在学していること。
・将来県内において介護福祉士又は社会福祉士の業務に従事しようとするものであること。
・学業成績優秀で心身ともに健全であること。 |
貸付限度額 | <貸付金>
(1)養成施設 月額5万円
(2)実務者養成施設 20万円
(加算)
・入学準備金20万円
・就職準備金20万円
・生活費加算月額4万円
・受験対策費年額4万円 |
貸付期間 | 養成施設等の正規修学期間内 |
対象となる養成施設等 | 社会福祉士及び介護福祉士法第7条第2号若しくは第3号又は第39条第1号から第3号までの規定に基づき文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校又は厚生労働大臣の指定した養成施設。
(参考)
県内の養成施設等
・鳥取社会福祉専門学校
・鳥取短期大学
・YMCA米子医療福祉専門学校 |
返還免除要件 | 養成施設等の卒業の日から1年以内に県内の社会福祉施設等において介護等の業務に従事し、当該業務に5年間従事したとき等。 |
2.再就職準備金貸付事業
貸付対象 | 離職した介護人材のうち、一定の経験を有する者 |
貸付限度額 | <貸付金>
再就職準備金 20万円(1回を限度) |
準備金活用例 | ・子どもの預け先を探す際の活動費
・介護に係る軽微な情報収集や学び直し代(講習会、書籍等)
・被服費等(ヘルパーの道具を入れる鞄、靴など)
・転居に伴う場合の費用(敷金礼金、転居費など)
・通勤用の自転車・バイクの購入費 等 |
返還免除要件 | 再就職後2年間介護職としての実務に従事することにより返還義務を免除 |
3 補正要求額
補助金 9,316千円
※9,316千円は国費分(補助率9/10)であり、県費分(1/10)については、特交措置が予定されており、措置が成されるには団体への貸付年度と都道府県の団体への補助年度が一致する必要があるため、貸付年度毎に要求を行う。
4 国事業の補正執行内容
○今回の補正予算の趣旨は、在留資格「介護」の創設に伴い、介護福祉士国家資格の取得を目指す外国人留学生の増加が見込まれる中、その受け入れ環境の整備を図りつつ、国内の介護人材の確保を加速化させることとしている。
このため、基本的には介護福祉士養成施設に入学する外国人留学生への介護福祉士修学資金の貸付に活用されることを想定しているが、実施主体の判断により日本人や介護福祉士修学資金以外の貸付事業、貸付事務費などに柔軟に活用しても差し支えない。
○今回の補正予算に係る貸付事業の実施主体は、都道府県が適当と認める団体に限り、都道府県が直接実施する場合は対象外であること。
○年度ごとに執行できなかった額についての国庫への返還を要しないこととし、柔軟な執行が可能であり、また、いつまでに当該貸付原資を使い切らなければならないという期限はないが、介護人材の確保を加速化させるためにも計画的に早期の執行に取り組む。
○今回の補正予算(案)は、平成27年度補正予算及び平成28年度補正予算と同様の取扱とし、国庫補助率は9/10、残りの1/10は都道府県が行う単独事業とするが、特別交付税措置の対象とする。
5 スケジュール
H29.12 平成29年度補正予算(案)閣議決定(国)
H30.1 改正交付要綱・実施要綱(案)送付(国→県)
H30.1下旬 平成29年度補正予算成立(国)
H30.2 内示(国→県)
交付要綱・実施要綱の送付(国→県)
交付決定、支払(国→県)
H30.3 交付決定、支払(県→県社協)
※県から団体への交付決定、支払は必ず3月中に完了しなければならない。