1 概要
低所得者対策(子供の貧困対策)としての学習支援について、総合的な推進を図るため、以下の事業を継続的に取り組む。
2 事業内容
○地域未来塾応援事業(継続)
教育委員会が実施する「地域未来塾」事業について、本事業では対象とならない支援メニューを創設し充実させることで、より利用しやすい学習支援環境を整備し、各市町村での学習支援の取り組みを拡大させる。併せて、各市町村のケースワーカー等が支援している生活保護世帯や生活困窮世帯等の子どもたちに直接情報を届けたり、参加に向けて誘導することによって、より利用が必要な子どもたちの参加につなげる。
・補助対象 子どもの送迎、教材に係る経費
・補助率 県1/2、市町村1/2
・要件 参加総数の10%以上が生活困窮世帯の子どもであること。
・要求額 1,005千円
【参考】「地域未来塾」推進事業(教育委員会)
経済的な理由等で学習が遅れがちな中学生等を含めて全ての生徒を対象とした原則無料の学習支援
(実施イメージ)
・対象者 中学生等(小学生・高校生も可)
・開催日 放課後、土曜日、長期休業等
・指導者 大学生、教育委員会OB等地域住民
・事業主体 市町村教育委員会
・財源 国1/3、県1/3、市町村1/3
○生活困窮世帯等の子どもに対する学習支援充実事業(継続)
1 事業の横断化に対する支援
・生活困窮世帯や生活保護世帯、ひとり親世帯と国庫補助制度では対象とならない一般世帯の子どもを含めて学習支援を実施する場合に、一般世帯の子どもの経費を補助することにより、各市町村での学習支援支援の取り組みを拡大させる。
・補助対象 一般世帯の子どもの支援に対する経費
・補助率 県1/2、市町村1/2
・要件 参加総数の10%以上が生活保護を要する世帯、生活困窮世帯、ひとり親世帯の子どもであること。
・要求額 2,766千円
2 放課後児童クラブの充実に対する支援
・放課後児童クラブで生活困窮世帯等の子どもを含めて学習支援を行う場合に経費を支援する。
・補助対象 学習支援に係る経費
・補助率 県1/2、市町村1/2
上限:1クラブ 20万円/年
・要件 放課後児童クラブにおいて、生活保護を要する世帯、生活困窮世帯、ひとり親世帯のの子どもを一般世帯の子どもも含めて学習支援を行うこと。
・要求額 1,000千円
○子どもの貧困対策に資する検討
(鳥取県子どもの学びの環境等低所得者対策連絡会議)
県、市町村の教育委員会や福祉部局、社会福祉協議会など子どもの貧困対策にかかる関係者が一同に会し、子どもの貧困対策にかかる課題、具体的な支援方法について検討等を行う。
また、学習支援の取り組み先進地の講師による講演会を実施する。
・要求額 168千円
3 背景・目的
1 県内の生活保護世帯の子ども、準要保護児童生徒数は増加傾向にある。また、ひとり親家庭の子どもの数は漸減傾向にあるが平成25年度で8,371人にのぼる。
要保護・準要保護児童生徒数
平成25年度 6,860人
2 県内の生活保護世帯、ひとり親家庭の子どもの進学率は全世帯に比較して低い傾向にある。
<県内の高等学校等進学率(平成25年)>
生活保護世帯 85.5%
ひとり親世帯 93.1%
全世帯 98.6%
<県内の大学等進学率(平成25年)>
生活保護世帯 10.9%
ひとり親世帯 47,8%
全世帯 72.9%
3 鳥取県は平成27年3月に「鳥取県子どもの貧困対策推進計画」を策定し、貧困の連鎖を防ぐため教育の支援等に重点的に取り組むこととしている。
<学習支援の目的>
○高校進学率の改善を図ることにより、将来貧困に陥ることを防止する。
○経済的な環境等によって学習環境が左右されることがないよう、身近な地域で学習の支援が受けられる環境を整備する。
4 生活困窮者世帯向けの学習支援実施市町村数を平成31年度までに県内全市町村で実施する目標を掲げており、国事業、単県事業、教育・福祉連携事業等を総合的に推進している。
平成28年度は、15市町村で実施見込みである。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○子どもの学びの環境等低所得者対策連絡会議を設置し、会議や研修会を開催し学習支援事業等の推進に向けて取り組んでいる。
<連絡会議>」
第1回:各自治体から低所得者対策の課題・ニーズの聞き取り
第2回:課題・ニーズを踏まえた施策等検討状況について説明
地域未来塾研修会(教育委員会と共催)
これまでの取組に対する評価
○昨年度とくらべて、徐々に取組が進んでいるところ。
学習支援事業実施市町村
H27年度 8市町村 → H28年度 15市町村
(地域未来塾を含む)