(1)本県は、スイカハウスの裏作などでホウレンソウ等の葉物野菜類、ミニトマト等の果菜類、ユリ等の切り花類といった多様な園芸品目を創出・育成してきた。園芸品目の多くが関西圏等でブランド化され、県農業の「強み」に成長。
【関西市場と全農、県との意見交換会(H27.4.10)】
ホウレンソウ、葉ネギ等:需要が強く、特に北栄産はトップブランド
アスパラガス:量販店の必要品目
ミニトマト:琴浦産など需要が強く、まだまだ足りない
(2)平成27年3月に策定した「鳥取県農業活力増進プラン」では、算出額を基に生産振興品目数を設定し、園芸品目に特化した生産振興対策が求められている。
【品目数H35目標】
算出額10億円以上:8品目→10品目
同 1億円以上:新規に5品目
10億円候補品目:ホウレンソウ等
1億円候補品目:チンゲンサイ、小玉スイカ、アスパラガス、イチゴ、切り花等
(3)TPP大筋合意等の影響に対して競争力強化のため、県内では高収益の園芸品目に取組む動きを加速しており、H27年度から(国)産地パワーアップ事業等を活用し「鳥取型低コストハウス」の導入を戦略的に拡大中。
【鳥取型低コストハウスの導入状況】※県中部で全体の8割を占める
H27年度導入実績:140棟、365a
H28年度導入見込:240棟、669a
H28年度2次経済対策による導入見込:220棟、660a
(うち、大玉スイカ399棟、120a、イチゴ33棟、100a)
(4)国は、TPPの大筋合意を踏まえ、農業の国際競争力の強化対策を加速化させており、昨年度創設した「産地パワーアップ事業」をH28年度2次経済対策で追加補正をしたところ。
(5)H28年10月21日発生の中部地震からの復興のためには、主要園芸産地である中部地区の生産者に対し、生産意欲の向上対策が必要。
(6)低コストハウスの導入と合わせて、ハウスのフル活用を一体的に推進し、本県の強みの主要園芸品目の生産性をパワーアップさせることで、中部地域を中心とした園芸産地の早期復興が実現する。