1 目的
国等の調査で鳥取県沖において表層型メタンハイドレートの賦存の可能性が確認された。そこで鳥取県沖に資源を有するという地理的優位性を活かし、メタンハイドレートの研究・開発が地元に利益を還元する仕組みの構築を目指す。
そのために国が回収技術調査に取組の重点を移すことから、本県においても産学官が連携して、回収技術の研究開発に取組む。さらに開発と環境保全のバランスを保つ開発を促進するために環境アセスメントに資するデータの整理や知見の収集など先進的に取組む。また調査や採掘技術の開発を担う人材の育成や地元の開発気運を醸成や漁業従事者との理解促進のための普及啓発事業や取組む。
2 事業概要
(1)【新規】メタンハイドレート開発コンソーシアム
(事業費:1,608千円)
メタンハイドレートの賦存量調査が進むなか、その回収技術は確立していない。鳥取大学等の高等教育機関、海洋資源開発を進める民間企業や地元企業構成するコンソーシアムを設置する。
構成メンバー(案) 鳥取大学等高等教育機関、地元企業(エネルギー、コンサル、建設等)、海洋資源開発関連企業、エネルギー関連企業
開催回数: 3回/年
取組内容:国の回収技術調査委託に対応
新規回収技術検討、事例の調査、分析
○コンソーシアム開催費用、資料作成費用
(2)【継続】県民アカデミー事業(普及啓発事業)
(事業費:1,560千円(3,877千円))
鳥取大学の寄附講座が地元と連携し、県民のメタンハイドレートに関する認知度をさらに高め、調査、開発が円滑に進むような地元の気運を高めるために一般にむけて理解促進させる普及啓発に取り組む。
◆【継続】「県民アカデミー」公開講座(400千円)
・一般向け連続講座 開催回数 2回/年
対象 一般県民、学生
開催場所 東部・中部(鳥取、倉吉)、 西部(米子、境港)
◆【継続】学生企業向け公開セミナー(860千円)
・ 開催回数 1回
対象 学生、企業向け
開催場所 東部(鳥取大学)
講演内容 メタンハイドレートと海洋資源開発の最新動向
◆実験教室(小中学生向け)(300千円)
子どもたちの関心を引くイベントの開催をとおしてメタンハイドートの普及を図り、将来の調査、開発を担う人材育成につなげる。
○メタンハイドレート実験教室を開催する。
(直接触る、燃やすなど実体験を重視したイベント)
対象:小中学生
(3)【継続】人材育成
(事業費:24,445千円(20,050千円))
◆寄附講座「メタンハイドレート科学講座」
・メタンハイドレート関連技術者を育成するための寄附講座「メタンハイドレート科学講座」を平成28年度鳥取大学大学院に開設する。
○寄附講座開設(債務負担:設定済み 15,950千円)
最低限の人件費 教授相当1名、助教相当1名
○研究費等(8,500千円)
人件費以外の必要最低限の費用について県が負担する。
(4)【継続】基礎調査促進
(事業費:960千円(820千円))
◆環境アセスメント手法・技術検討
・開発により懸念される環境への影響を検討し、環境アセスメントの手法、技術の開発を全国に先駆けて目指す研究を検討する。
・現在水産試験場が行っている定点観測を継続し、さらに観測の結果を評価し、アセスメント手法研究に応用する。
○有識者による環境アセスメント手法・技術研究の検討会
○観測内容:水温、塩分濃度、流速、流向、採水・ガス分析、コアサンプルの採取
回数:4回/年
採水ポイント:1箇所×水深12箇所
(5)【継続】海洋エネルギー資源開発促進
(事業費:100千円(100千円))
メタンハイドレート等の海洋エネルギー資源を日本海沿岸の12府県が連携して調査等を行う「海洋エネルギー資源開発促進日本海連合」の負担金
(6)【終了】メタンハイドレート情報発信事業
(事業費:3,129千円)