水産振興局 水産試験場 漁場開発室
要求額:2,411千円 (前年度予算額 2,178千円) 財源:単県
一般事業査定:計上 計上額:2,434千円
劣悪な漁場環境となっている中海において、一部かつ小規模ながら環境改善のなされた造成浅場を活用して漁業振興の足がかりを見いだすため、調査を行う。
(H17〜H24)
環境改善
水産資源の育成場としてより高
い機能を発揮できる方策を検討
○一方で、夏季以降の魚類分布は減少。水温の低下と造成浅場内の貧酸素化が要因と考えられる。
【マハゼ】
6月頃採取した幼魚500尾を栽培漁業センターで飼育試験を開始。高い生残率を維持しながら飼育は可能だが、今後養殖対象種としての可能性(生産コスト、販路等)を地元飲食店・加工業者に意見を聞き検討していく必要がある。
【アサリ】
島根県水産技術センターより提供頂いた稚貝を用いて造成浅場内で養殖試験を試みるも生残率は低い結果となった。
水質観測結果から造成浅場内の貧酸素化が要因と推定できる。
→産卵好適環境の調査(中海内での産卵場を潜水調査により推定し、飼育試験により産卵に適した底質等について調査)
○水産振興策の検討
→畜養用種苗の大量確保と育成技術の検討
→マハゼを活用した県民への中海環境保全普及活動
○地元伝統食材の旅館等への提供
○生態等を学習することで、県民への中海環境保全についての普及活動
→造成浅場の貧酸素化メカニズムの解明。
→貧酸素からアサリを回避させる増殖技術の確立
・造成浅場内の出現生物の把握
・水質連続観測により、造成浅場内の環境悪化のメカニズムの解明
・竹林礁のより高い機能強化対策
■中海水産資源の再生に向けた調査
・造成浅場内へのアサリの移植及び増殖手法の検討。
・マハゼ畜養と増殖方法の検討
・基礎調査を継続
・造成浅場の水質改善の評価
・造成浅場の生物多様性確保の評価
・機能強化した竹林礁の育成場としての評価
・漁業振興策
・貧酸素対策を施したアサリの増殖
・マハゼ幼魚の大量確保と育成魚の旅館への提供
・機能強化した竹林礁造成の提言