現状課題
●現マスタープラン策定(平成16年)以後、市町村合併、人口減少・少子高齢化の進展等の社会情勢変化や、都市計画関連法令等の制度改正など、県下の情勢は大きく変化している。
●そのような中、中心市街地の空洞化や農村集落の機能低下などの様々な問題が生じており、住民意見を丁寧に把握した上で、都市計画の見直しを行っているところ。
●このうち、都市計画区域マスタープランについては、平成24年度より順次見直しを進めているところ。
(西部地域 H26年度完了、東部地域 H25年度着手、中部地域H26年度着手)
《 都市計画区域マスタープランとは 》
人口、産業の将来の見通し等から都市の将来像を明
確にし、都市計画の基本的な方向性を定めるもの。
策定する項目は次のとおり(都市計画法第6条の2)
・区域区分(線引き)の有無の方針
・都市計画の目標
・主要な都市計画決定の方針(都市施設等) |
(1)都市計画区域マスタープランの見直し
1 東部地域都市計画区域マスタープラン見直し経費
・東部地域においては、平成26年度に見直し原案を作成し、平成27年度には、鳥取市が策定する鳥取市マスタープラン及び鳥取市立地適正化計画との整合性を確保するための調整を行い、素案の作成を行った。
・平成28年度は、公聴会や都市計画審議会での審議等の法に基づく手続きを進めマスタープランを変更する予定としていたが、鳥取市が立地適正化計画の策定においてより丁寧な住民説明のため策定スケジュールが見込みより遅れたこと、鳥取県都市計画審議会においても審議会委員の意見を踏まえ、意見の素案へのフィードバックを含めた段階的な審議を実施したことから、一連の手続きのうち、公聴会以降の手続きは平成29年度に実施することとし、これに要する公聴会PR経費を要求する。
2 中部地域都市計画区域マスタープラン見直し経費
・中部地域においては、平成26年度に都市の課題を抽出するための基礎調査とアンケート調査を実施し、平成27年度は、この調査結果を踏まえマスタープランの原案を作成した。
・平成28年度は、倉吉市が策定する倉吉市マスタープランのための住民との意見交換(H29.2に実施予定)を県も共同して実施することとし、これらの住民意見や両マスタープランの整合を図り、見直し素案を作成する。
・平成29年度は、先行する西部・東部地域と同様に、パブリックコメント、公聴会等を含めた法手続きを進め、マスタープランを変更する予定。
(2)都市計画区域等の見直しの検討
※平成29年度は実施予定なし
(都市計画区域の変更)
・市町村合併以前の旧行政区域毎に指定されている複数の都市計画区域を、合併以降のまちづくりの一体性、市町村の意向を踏まえ、一の都市計画区域に変更するもの
(区域区分の変更)
・市街化調整区域内の市街化の進展する土地の区域や市街化区域内の市街化の見込みのない土地の区域について、必要に応じて、区域区分の変更を行うもの。
(3)都市計画道路の見直し
・県内には200余りの幹線街路が都市計画決定されており、その整備率は77%。
・未整備の路線には昭和8年に決定されたものもあり、土地所有者には長年に渡り土地利用に制限が課せられている。
・このため、都市計画道路の必要性や実現性を再検証し、適切に廃止等の手続きを行う必要がある。
・平成29年度には、地元との合意形成が図られた米子境港都市計画道路2路線、倉吉都市計画道路2路線の計4路線を廃止することとし、図面等の書類を作成の上、手続きを行う。
必要経費
(1)東部地域都市計画区域マスタープラン見直しC=0千円
(H28 C=0千円)
(2)中部地域都市計画区域マスタープラン見直しC=0千円
(H28 C=0千円)
(3)都市計画区域等見直しC=0千円
(H28 C=0千円)
(4)公聴会PRチラシ経費(枠内要求)C=298千円
(H28 C=200千円)
(5)都市計画道路の見直しC=2,423千円
(H28 C=0千円 ※臨時)
※()内は前年度予算額
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<東部地域>
平成25年度から、地域住民との意見交換会により地域の課題等についての住民意見を聴取し、併せてH26年度には住民アンケートを実施した。これらの結果を踏まえ、鳥取市マスタープランとの調整の上、都市計画審議会の予備審議を経て、見直し素案の作成を進めている。
<中部地域>
平成26年から、地域の課題の把握等を目的とした住民アンケートの結果を踏まえ、見直し原案の作成した。さらに、対面による住民意見聴取を実施して素案作成に向けた作業を進めているところ。
これまでの取組に対する評価
地域毎に様々な考え方が存在する土地利用規制の方向性の整理にあたっては、丁寧な合意形成が極めて重要。
東部地域及び中部地域では、関連する市町村マスタープランの見直しと並行して都市計画区域マスタープランの見直しを行うため、両計画の一体性・整合性を確保する必要がある。