背景・目的
文科省で平成29年度より幼稚園教諭の処遇改善に係る支援を行う予定(補助率1/2)であり、私立幼稚園において人材確保及び資質向上の観点から急務であるため、教員の処遇改善を行う私立幼稚園に対して助成を行うもの。
【私学助成の現状】
私立学校(幼稚園)助成に対する地方交付税単価の近年の上昇に伴い、他の都道府県において私立幼稚園に係る助成単価が上昇する中、本県は平成23年度で全国平均を上回る助成を行っていたが、平成27年度においては、全国平均を下回り、全国順位も37位に後退している現状にある。
私立幼稚園運営費補助金(一般分)
幼児教育の提供に携わる人材の確保及び資質の向上を図り、質の高い教育・保育を安定的に供給していくため、教員の処遇を改善する私立幼稚園の運営費に対して助成を行う。
※通常の単価に上乗せを行う。
【実施主体】
私立幼稚園(16園)
【補助条件】
常勤教員の給与を5%(※)のベースアップにより改善を行う幼稚園に対して補助を行う。
※保育所、認定こども園については子ども・子育て支援新制度へ移行しており、施設型給付費によりベースアップによる給与改善を3%(平成29年度から+2%)行った場合に加算があり、人材確保の観点から同様に幼稚園においても5%の給与改善とする。
【補助単価積算】
幼稚園教諭給与(※1)×改善率÷教諭1人当たり園児数(※2)
2,867千円×5%÷22人≒6千円
※1 平成27年賃金構造基本統計調査(厚労省)
※2 平成28年度1クラス当たりの園児数
【補助率/定額】
4・5歳児 6千円(140千円)
3歳児 6千円(192千円)
満3歳児 3千円( 96千円)
※( )は通常の単価
要求額
12,570千円
(県費 6,285千円、国費 6,285千円)
区分 | 単価(千円) | 推計園児数(人) | 要求額(千円) |
満3歳児 | 3 | 232 | 696 |
3歳児 | 6 | 671 | 4,026 |
4・5歳児 | 6 | 1,308 | 7,848 |
合計 | − | 2,211 | 12,570 |
※平成29年度当初要求で見込んだ園児数により積算
※全ての私立幼稚園が処遇改善を実施したものとする
参考(保育所等の処遇改善)
児童福祉施設(保育所、認定こども園等)においても以下のとおり処遇改善を実施している。
(単位:千円)
事業名 | 内容 | H29改善 | 予算額 |
施設型給付費負担金 | 子ども・子育て支援新制度において職員の処遇改善を実施する経費について負担する。(国1/2、県1/4、市町村1/4) | ・処遇改善等加算率2%(3%→5%)の引き上げ
・経験年数に応じた加算の新設(7年以上の職員へ月額+4万円等) | 約100,000
(※) |
地域型保育給付費負担金 |
低年齢児受入施設保育士等特別配置事業 | 1歳児担当保育士等の加配を行うための経費を助成する。(県1/2、市町村1/2) | 人件費にかかる補助単価を5%引き上げ | 7,605 |
保育サービス多様化促進事業(障がい児保育、乳児保育) | 各市町村が特別な支援が必要と認めた子どもに対して配置する保育士等及び年度当初から配置する途中入所の乳児を担当する保育士に係る経費を助成する。(県1/2、市町村1/2) | 7,227 |
産休等代替職員費補助金 | 児童福祉施設等の職員が出産等ため休暇を取得する場合、その代替職員を任用するための経費を助成する。(単県) | 1,018 |
※現時点で国の公定価格の詳細が不明であるため、概算値を記載