1 調整要求理由
本補助金の補助単価アップは、県として実施できる保育士処遇改善施策の一つである。
保育士の処遇改善は、保育所等に勤務する職員の定着、確保、資質の向上及び質の高い教育・保育の安定的な供給に寄与するものである。
また、待機児童解消を目的に保育の受け皿が急激に拡大している昨今において保育人材の確保は喫緊の課題であり、保育士の処遇改善は待ったなしの状況にある。
国は、平成29年度当初予算であらゆる手を尽くして保育士の処遇改善を実施する中、県としても同様に処遇改善に取り組む必要がある。
保育士の処遇改善を図るため、代替保育士1人あたりの給与単価を見直し、単価アップを再度要求するもの。
なお、施設では、単価据え置きによる他職員との賃金格差を埋めるため、国による処遇改善策等を十分に実施出来ていない実態がある。
2 調整要求内容
査定部分(補助単価の改正による補助所要額の増加部分)の復活要求
調整要求額 1,018千円
<積算内訳>
(実勤務日数区分ごとの過去5年間平均値から算出)
実勤務日数区分 | 対象者数
A
※過去5年の平均値 | 単価アップ部分(千円)
B | 合計額(千円)
A×B |
16〜30日 | 8人 | 3 | 24 |
31〜45日 | 8人 | 7 | 56 |
46〜60日 | 11人 | 10 | 110 |
61〜75日 | 36人 | 14 | 504 |
76〜90日 | 18人 | 18 | 324 |
91日〜 | 0人 | 21 | 0 |
合計 | 81人 | | 1,018 |
※実施後は、処遇改善状況を確認する。
3 保育士処遇改善にかかる単県事業
産休等代替職員費補助金(再掲)
出産または傷病の長期間にわたって休暇を取得した職員の代替職員の任用を行う場合、その賃金に対して補助を行う。
改善内容 | 代替職員の賃金に対して支払われる補助金の補助単価を上げ、施設に勤務する職員の処遇改善を図る。 |
改善に係る事業費 | 1,018千円 |
様々な保育需要に柔軟に対応するため、各市町村が特別な支援が必要と認めた子どもに対して保育士等を配置する場合、又は途中入所乳児を担当する保育士を年度当初から配置する場合、その経費に対して補助を行う。
改善内容 | 障がい児担当保育士等、乳児担当の配置にかかる経費(賃金等)に対して支払われる補助金の補助単価を上げ、施設に勤務する職員の処遇改善を図る。 |
改善に係る事業費 | 7,227千円 |
1歳児と保育士の配置割合を、国による最低基準(6:1)から、4.5:1となるよう保育士を加配する場合、その経費に対して補助を行う。
改善内容 | 1歳児加配にかかる経費(保育士等賃金等)に対して支払われる補助金の補助単価を上げ、施設に勤務する職員の処遇改善を図る。 |
改善に係る事業費 | 7,605千円 |
(参考:単価変更について)
○現在:5,940円/日
産休等代替職員費補助金の前身となる国庫補助事業(〜H16)の補助単価
○要求:6,240円/日
他の国庫補助事業の代替保育士雇い上げ費の補助単価(H28改正)