1 事業の目的
鳥取県から始まった農福連携では、主に農家と障がい者が利用する就労系事業所とのマッチングにより、農作業の人材を障がい者が担うスキームにより進めてきたところであるが、障がい者雇用に繋がる新たな農福連携のスキームとして、農業参入する企業による事業展開の中で、積極的な障がい者の受け入れを図る企業に対し支援を行い、障がい者雇用1,000人の達成に資する。
2 事業内容
以下の条件を満たす農業参入企業に対して補助金を交付する。
(1)交付要件
○3年以内に新たに障がい者の正規雇用20人以上を達成する計画を持った企業であること
○営農計画の中で十分な販路先が確保されるなど事業の継続性が見込まれること
○同種の補助金が活用できる場合は、当該補助金を優先すること。
○農作業のための人材として施設外就労等により障がい者を受け入れる場合は、労務単価として鳥取県最低賃金を上回る賃金を支給すること
(2)対象者
農業参入を検討又は実施している企業
(3)対象事業
障がい者を受け入れた農業経営の開始又は推進するための事業
(例)機械・施設の整備又はリースに係る経費等
(4)事業期間
3年以内
(5)助成率
定額
(6)助成金
60,000千円以上の設備投資で20名以上雇用:30,000千円
75,000千円以上の設備投資で25名以上雇用:37,500千円
90,000千円以上の設備投資で30名以上雇用:45,000千円
(7)助成金の支払時期及び金額
次のとおりとする。(ただし、雇用達成日は、事業開始から2年6か月以内とする。)
・障がい者正規雇用人数の50%以上の雇用達成日から6ヶ月を 経過したとき:助成金額の1/2の額を支給
・障がい者正規雇用人数の75%以上の雇用達成日から6ヶ月を 経過したとき:助成金額の1/4の額を支給
・障がい者正規雇用人数の100%以上の雇用達成日から6ヶ月を経過したとき:助成金額の1/4の額を支給
3 要求額
H29年度(1年目)助成金:22,500千円(0千円)
4 事業効果
これまでの農福連携では、周年での障がい者作業確保が問題視されてきたが、外食産業の農業参入等販路先が確保されていたり、農作業の負担軽減や就労環境の向上が期待できる営農計画が策定できる企業であれば、周年作業の確保による施設外就労を通した障がい者の工賃向上や、施設外就労を通した障がい者への理解をふまえ、適格性に基づく障がい者雇用の拡大に繋がるものと考えられることから、新たに障がい者の受け入れや雇用をベースとした企業の農業参入スキームを確立するものである。