概要
これまで本県は、未婚化・晩婚化が少子化の一因と言われる中、結婚を望む方が早期に自らの望む形で成婚へとつなげられるよう、男女の1対1マッチングを実施する「えんトリー(とっとり出会いサポートセンター)」の運営、婚活イベントのメール配信や経費助成を中心に出会いの場づくりの支援を行ってきた。
一方、島根県においても結婚支援施策が実施されており、生活圏の重複する山陰両県合同で実施することにより、一層の効果が発揮される施策について、両県合同で実施する。
なお、結婚支援施策の山陰両県合同実施については、平成28年8月に実施された「島根県・鳥取県若手職員交流セミナー」において提案された。
事業内容及び要求額
1.企業婚活応援普及員による企業の婚活応援の取組促進
5,616千円(国交付金・補助率10/10)
企業・団体等による結婚支援を推進するため、企業等が主体となって事業所内の結婚を希望する独身従業員等に対して、婚活関係チラシ配布・婚活イベントメール配信事業への登録働きかけ・事業所間交流の推進等の働きかけ・出会いに関する情報提供等の取組を実施することを企業等に対して働きかける普及員を設置する。
なお、島根県は平成28年度から同様の事業「しまね縁結びサポート企業」事業を実施しているが、山陰両県に支店を持つ企業も多いため、島根県と連携して山陰両県の企業を対象として企業等による婚活応援の取組促進を図る。
また、普及員は、県内の結婚支援の各主体(県・市町村・企業(事業所内婚活サポーター)・婚活イベント実施団体等)のえんトリーと中心としたネットワーク化のための働きかけも実施するため、既存のえんトリー職員とは別に設置する必要がある。ただし、平成29年度中にネットワーク化を完了する見込みであることから、当該普及員の設置は平成29年度限りとする。
※ネットワーク化:結婚支援の各主体が補完関係となり常に連携して結婚支援等が実施できるように各主体の連携を深め役割分担を整理すること。
2.婚活イベント情報配信システムの統合
3,146千円(国交付金・補助率3/4)
鳥取県では「とっとり婚活サポーター」が実施するイベントを、島根県では「しまね縁結び応援団」が実施するイベントを同じようなシステムにより希望者へメール配信している。
しかし、両県は生活圏が重複しており、イベント参加者からは近隣の県外地域での婚活イベントへの参加や情報配信を希望する声があり、また、イベント実施者からは他県在住者へ周知したいという声がある。
そこで、婚活イベントメールの配信システムを統合し、新しい機能を追加し、両県の配信希望者へ両県のイベント情報が配信されるようにする。
※追加する主な機能:
(1)受信者が婚活イベントの開催地域で配信情報を選択できる機能により、よりきめ細やかな情報発信を行う。
(2)配信希望者情報(「性別」「年代」「居住地」「目的(自身の婚活のためか、家族等への助言のためか)」)を収集し、効果的な情報発信を行う。
3.両県連携結婚支援アプリ
2,352千円(国交付金・補助率3/4)
交際中カップル支援機能と婚活イベント情報発信機能とを持つスマートフォン向けアプリを作成する。
(1)交際中カップル支援機能
交際中カップルの継続交際及びその後の結婚を応援するため、交際中カップルに対して、お勧めデートコースの提案や、カップルで来店した場合の割引等を実施してくださる協賛店の情報を掲載する。
なお、割引については、結婚の機運醸成を図るため、既婚未婚を問わず、カップルで来店しアプリを提示すれば適用できる事とする。
(2)婚活イベント情報発信機能
婚活イベント情報配信システムで配信している情報を一括して取得することができるアプリを作成し、婚活中の方の利便性向上や希望に添った婚活イベントに参加しやすい環境を整備することにより、より多くの出会いの機会を提供する。
4.結婚から子育てまで地域で応援機運醸成キャンペーン
12,455千円(国交付金・補助率3/4)
地域全体で結婚から子育てまでを応援する機運が醸成されることとあわせて、男性の育児や家事への参画を促進する機運を醸成するため、情報発信効率の高いSNS広告やシネアド(映画館CM)、山陰両県の企業、商業施設等と連携したイメージポスター展開などを活用したメディアキャンペーンを実施する。
なお、結婚、妊娠、出産等に関する価値観の押しつけにならないよう、個人の価値観や選択に十分配慮し、特に従業員等にとってセクハラ、パワハラにならないよう十分に配慮しつつ、各媒体で婚活や結婚応援、子育てに関する前向きな情報を発信するとともに、育休中のイクメン紹介など仕事と子育てを両立させている地元の夫婦のインタビューや密着取材、成婚者の体験等を話し合う座談会の様子などを柱として発信し結婚後の生活を具体的なイメージとして伝わるよう、それぞれのメディアの特色を活かしながら、多角的にアプローチするとともに、それらのテーマに沿った講師を招聘したフォーラムも開催する。