カキの栽培面積は約171ha(平成27年)で、ナシに次ぐ栽培面積である。主な栽培品種は「西条」、「富有」、「花御所」で、その中でも「西条」、「花御所」は本県の特産物である。
また、園芸試験場が育成した「輝太郎」が平成22年に品種登録となった。平成21年から販売された苗木がこれまでに約18,800本が植栽されているが、高単価で販売されていることなどから今後も導入が進み、本県の特産物となることが期待される。
輝太郎の栽培は始まったばかりで、着果管理方法や後期生理落果の原因究明や対策など栽培技術の確立に対する要望が強い。 「輝太郎」から出荷が始まる鳥取県の柿シリーズの栽培法を確立することにより、高品質なカキ生産が可能で、所得向上につながる技術を確立する。
(1) 西条より早い時期に収穫できる鳥取オリジナルの甘柿新品種「輝太郎」が品種登録された。栽培マニュアルを作成し配布した。
(2)西条は、系統によって樹上軟化落果に差があり、優良系統を接ぎ木することで樹上軟化落果が軽減できることが分かった。
(3)西条の溝の少ない系統を現地から収集し、「B系統」と「MT」を優良系統として選抜して紹介した。
(4)雄花の着生が少ない花御所の有望系統が見つかり、現地試験を併せて行っている。