環日本海圏航路の利用促進については、物流関係展示会を通じた首都圏での広報活動や、ロシアにおける広告掲出を行ってきた。
平成29年度は、こうした活動を拡充し、新たに見込まれる旅客・貨物需要を確実に取り込むための広報活動を積極的に展開する。
【新たに見込まれる需要】
・日露経済協力の進展による両国間の貿易拡大
・平昌五輪・パラリンピックの開催に伴う資機材等の輸送
※地方創生推進交付金充当事業
(1)ロシア関連の利用促進[4,400千円]
ウラジオストクは、アジアに開かれたロシアの物流拠点である。日露両国が合意した協力プランにより、人と貨物の往来が増大する機会をとらえ、以下の取組を行う。
○対日ビジネスの接点(場所)において広報活動を展開し、ロシア国内における航路認知の定着を図る。
[具体的な取組]
・県産食材を提供するレストランでのリーフレット配布[継続]
・航路利用の実績があるモータースポーツ施設での広報(ツアー造成の働きかけ、広告出稿)[新規]
○貨物・旅客を一度に運べるフェリーの特性を生かし、自家用車(含自動二輪)の持ち込み、または持ち出しを伴う利用を拡大する。
[具体的な取組]
・海外ツーリングやドライブをテーマとする専門誌やSNSによる情報発信、ツアー造成の働きかけ[新規]
(航路利用者の声を伝えることで、手軽に感動を得られるイメージを定着させる)
・自家用車の持ち込みに係る利便性向上[新規]
(実態調査、自動車カルネ認証窓口の設置検討)
*「自動車カルネ」は、国際条約に基づき、外国の自家用車(含自動二輪)を免税扱いで日本国内に持ち込むことができる制度。DBSで自家用車とともに到着した乗客は、現在、日本自動車連盟(JAF)松江支部に出向いて認証を受けている。乗客の利便性向上のため、境港で認証手続きができるよう取り組むもの。
(2)韓国関連の利用促進[3,000千円]
2018年2月に開催される平昌五輪・パラリンピックにより見込まれる関連資機材の輸送需要や、飛躍的に改善されるソウル首都圏へのアクセスを活用した貨物の取り込みなど、物流事業者や旅行社への働きかけを行う。
[具体的な取組]
・平昌五輪・パラリンピック関連行事での航路紹介[新規]
(*行事未定のため枠内標準事務費で対応)
・船内での公演(伝統芸能等)を通じた集客支援(旅行社等への委託)[新規]
(3)国内での利用促進[5,350千円]
国内で開催される物流専門展示会への出展や広告出稿等を通じて、物流事業者や各企業の物流担当者に対して航路利用を直接働きかける。
[具体的な取組]
・物流展示会「アジアシームレス物流フォーラム」への出展(フォーラムの中で航路説明会も開催)【継続】
・物流専門誌等への広告出稿、プレスリリース(有料)の配信を通じた利用事例(貨物)の紹介【拡充】
1 広報経費の増額
2 物流関係展示会への出展経費を減額(出展回数を2回から1回に変更)