現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成29年度予算 の 水産振興局の鳥取県水産多面機能発揮対策事業
平成29年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:水産業費 目:水産業振興費
事業名:

鳥取県水産多面機能発揮対策事業

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水産振興局 水産課 漁業振興担当  

電話番号:0857-26-7317  E-mail:suisan@pref.tottori.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
29年度当初予算要求額 1,895千円 6,358千円 8,253千円 0.8人 0.0人 0.0人
28年度当初予算額 1,895千円 6,238千円 8,133千円 0.8人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:1,895千円  (前年度予算額 1,895千円)  財源:単県 

事業内容

1 事業概要

漁業者等で構成される活動組織が、国の水産多面的機能発揮対策事業を活用して行う藻場保全活動について県、市町村も支援する。

2 背景

・近年、沿岸域の海藻が急激に減少する「磯焼け」が全国的な問題になっている。本県沿岸においても、高水温による海藻の枯死や、海藻を食べる南方の魚が増えてきたことにより藻場の衰退が進んでいる。

    (参考:平成27年度アンケート)藻場が減少したと答えた人の割合


    ・平成27年には浜村において、アワビやサザエの餌となるアラメが枯れ、海藻を食べるムラサキウニが多数確認された(写真)。このような状況が拡大すると深刻な磯焼け状況となり、アワビやサザエを始め、藻場を住みかとする生物が少なくなる。


    ・藻場を保全するために本県では、県や国の補助事業を活用して平成16年度から藻場造成活動を行っている。平成25年度からは国の水産多面的機能発揮対策事業を活用しているが、平成28年度から国が地方公共団体にも負担を求めたことにより、これに対応するもの。

3 事業内容

・活動組織は、平成27年度に策定する「鳥取県藻場造成アクションプログラム2」の行動計画に基づき、海藻の移植、食害生物の除去、海藻が生える岩にかかった漁網等を回収し藻場を保全する。この活動に対し、国の水産多面的機能発揮対策事業を活用している。


・平成25年から27年の第一期対策が終了し、平成28年度から第二期対策が始まり、13地区で当該事業を活用した海藻の種苗投入や食害生物の除去などの藻場の保全活動が行われている(下表)。

各地区の活動内容


○活動にかかる経費の半分のうち、国が7割、地方自治体が3割を負担。

○地方負担の県と市町村の負担割合は県1.5/10、市町村1.5/10

 
活動項目(補助率)
負担額(千円)
国(7/10)
8,841
県(1.5/10)
1,895
市町村(1.5/10)
1,895
合 計
12,631

4 鳥取県藻場造成アクションプログラム2の概要

・藻場の減少が生じている県下の沿岸にアラメの海中林を造成する。外敵からの食害や高水温対策として、移植直後に食害生物の駆除を行い、他の海藻が消失した海域ではあわせて高水温耐性のあるホンダワラ類を積極的に増殖してアラメとホンダワラ類の混生藻場の創出を試みる。これにより、平成32年には漁業者の多くが「藻場の回復」を実感し、沿岸漁業の豊かな資源の回復が図られることを目標とする。

5 参考 水産多面的機能発揮対策事業とは

水産業及び漁村は、水産物を提供する役割に加え、国境の監視や海難救助など国民の安全、また保険休養・交流教育の場を提供する役割を担ってきた。
 近年、漁業者の高齢化、漁村人口の減少等によって、これらの機能の低下が懸念されている。

 そのため、水産業、漁村の有する多面的機能が将来にわたって発揮できるように、その活動を支援するもの。

 国のメニューには藻場の保全以外にも、国境の警備、、海難救助訓練等があり、県内の活動組織もこれらを利用している。


これまでの取組と成果

これまでの取組状況

平成27年度までの活動
○藻場造成実践活動助成事業(平成16〜23年:単県10/10)
○海の森づくり事業(平成24〜25年:単県10/10)
・ 沿岸域の基礎生産を支える藻場の造成を推進。
 漁業者等は労務を提供し、県はその他の経費{用船料、消耗品(潜水機材等)、ボンベ充填料等}を助成し、漁業者等と協働で藻場造成を実施。
○水産多面的機能発揮対策事業(平成26〜27年:国 定額1/2相当を補助)

平成28年度の活動
○水産多面的機能発揮対策事業(平成28〜:藻場の保全活動については定額補助分の7/10を国が負担し、残りを地方が負担)
鳥取県水産多面的機能発揮地域協議会に所属する14の活動組織が活動を開始。うち、13組織が藻場の保全活動について本事業を活用し活動している。

これまでの取組に対する評価

○鳥取県沿岸の藻場の回復を図ることにより、豊かな漁場環境を維持・創出し、漁業生産の持続的な拡大を図ることを目的に、平成16年度に「鳥取県藻場造成アクションプログラム」を策定した。
○これまで、プログラムに基づきアラメ藻場造成の手法開発、公共事業との連携による藻場造成、漁業者による藻場造成の体制作りなどを進めてきた。
○漁業者も藻場の重要性を十分に認識し、近年の藻場の衰退に対して危機感を抱いている。
○平成23年度に、県下の定点で網羅的な藻場監視調査を行ったところ、各地にアラメの藻場が出現している一方で、藻場の減少と衰退が進んでいる海域が増えていることが明らかとなった。
○藻場の遷移や環境の変化を反映させるため、平成27年度に「鳥取県藻場造成アクションプログラム2」として改訂し、現在はこのプログラム2に基づき藻場造成を行っている。

本活動により保全される藻場は、貝類の重要な餌であるだけでなく、他の魚介類の稚魚等の育成の場として非常に重要であり、藻場の衰退を防ぐことは鳥取県の水産業を維持していくために必要だと考えられる。

工程表との関連

関連する政策内容

安心して漁業ができる秩序ある漁場と豊かな漁場環境の維持

関連する政策目標

種苗の生産・放流拡大、漁場機能の回復等のよる資源の増大





要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 1,895 0 0 0 0 0 0 0 1,895
要求額 1,895 0 0 0 0 0 0 0 1,895