防災ヘリコプターの安全性の確保のため、オートパイロットシステムの改造修理を行う。
(飛行中に、2系統のうちの1系統がOFFとなってしまう不具合が頻発しており(月2〜8回程度 )、これを改善するため、オートパイロットシステムに接続している計器(AHRS)の架台を改良型に交換する。)
<オートパイロットシステム>
・自動飛行制御装置の一つであり、離陸後、安全高度に達した後に、次の目的に向かうまでの巡航、アプローチ、ホバリング、着陸などの段階で用いる自動操縦システム。
・設定された速度や機体姿勢、高度等をパイロットに代わって 保持する機能が与えられており、手動操縦している時においても安定性、操縦性に関してパイロットの操縦を補う働きをしている。
・システムの一部に何らかの障害が発生しても、システム全体の機能を維持し続けられるように2系統装備されており、常に両系統作動していなければならない。
(防災ヘリコプターは安全性の確保から、操縦系、油圧系、動力系、電気系などで、同じ機能を持つシステムが2系統あり、万一、1系統で不具合が生じても、もう1系統で空港等に帰投できるよう設計されているが、これらのシステムがすべて正常でなければ検査も合格せず飛行はできないこととなっている。)
・オートパイロットシステムは、当該機体にとっては必要不可欠な装備でありシステムが不作動(OFF)となった場合、人為的な操縦に依存しなければならないと同時に、復旧しない場合には直ちに着陸する必要がある。(現状は、飛行中OFFとなったオートパイロットシステムを、その場で再度ONにすることで回復しているため、飛行を継続している。)