1 目的
低炭素社会から脱炭素社会へ転換
〜 超スマート社会の実現に向けて 〜
パリ協定発効により、我が国もCO2排出量の大幅な削減を求められる中で、鳥取県は、低炭素社会から「脱炭素社会」の実現に向けて行動を開始する。自然エネルギーなど再生可能エネルギーを一層推進していく上で、必要不可欠な水素を上手に使いこなし、「超スマート社会」の実現を目指す。「鳥取県水素エネルギー推進ビジョン」をベースに、水素インフラの構築、水素教育、スマートタウン(CO2排出完全ゼロ)モデルの構築など産学官で連携して取り組むことにより、脱炭素社会のトップランナーを目指す。
2 概要
水素エネルギー実証(教育)拠点整備プロジェクト
今年1月にプレオープンした「水素まなびうむ」を機能強化するため、世界初の再エネ利用の純水素パイプライン整備などの新技術投入と団体の受入態勢の構築など本格的に学習機能等を整備する。
【事業主体】
水素エネルギーコンソーシアム
【総事業費】
約4,000万円(新技術投入・運営・保守・イベント経費など)
【県負担金】
2,300万円
※「鳥取県水素エネルギーコンソーシアム会議」で具体の検討を行っていく
鳥取県水素・再エネ推進会議
「鳥取県水素エネルギー推進ビジョン」(H28.2策定)を実現するため、推進方策の検討やビジョン進捗管理、ロードマップの改定などを行うことを目的とした有識者会議を開催する。
※昨年度のビジョン検討会を解散し、委員を再選定し創設する。
【検討内容】
下部組織の各研究会やコンソの検討状況の変化、水素関連技術トレンドの変化に応じて、ロードマップの変更等を行う。
【委員】
知事、大学教授、自動車メーカー、ハウスメーカー、地元エネルギー事業者、地元ハウスメーカーなど
【事業費】
972千円(委員謝金、特別旅費)
スマートタウン(水素・再エネ)研究会
脱炭素社会の実現に向けて、水素ソリューションにより再エネのみのスマートタウンの構築に向けた検討のため研究会を創設する。
【検討内容】
スマートタウンのスキームと規制情報の整理⇒特区創設を視野
【目標】
ZEH(ゼロエネルギー住宅)からCO2排出完全ゼロを目指す。
【メンバー】
本田技術研究所、地元ハウスメーカー・エネルギー事業者など
【事業費】
633千円(講師謝金、特別旅費)
水素ST研究会
水素ステーションは、SHS(再エネ由来)、オンサイト型、オフサイト型など様々なバリエーションが存在し、課題も多い。県内企業も運営者としての関心が多いことから、事業リスクや課題について勉強していくための研究会を創設する。
【検討内容】
水素STのメカニズムや整備コスト、運営管理における課題など
【開催回数】
3回程度
【メンバー】
熱意のある地元エネルギー事業者、自動車メーカー、大手エネルギー事業者など
【事業費】
330千円(講師謝金、特別旅費)
水素・燃料電池セミナー
県内企業の水素に関する関心は高く、成長市場である水素関連技術や様々な事業領域での水素利活用について、人材育成を目的として、講演会を開催する。
【概要】
<第1回> 水素の特性・性質など概論
<第2回> 燃料電池の利活用(交通・物流・家庭)
<第3回> 水素関連技術(タンク・パイプ・センサーなど)
【開催回数】
3回程度
【事業費】
1,620千円(講師謝金、特別旅費)
3 鳥取県水素エネルギー推進ビジョン
【目標年】
2030年
【数値目標】
■水素ST整備基数 10基(うち再エネ由来5基)
■FCV普及台数 4,400台(うちバス10台)
■家庭用エネファーム普及台数 10,000台
【取組方針】
FCV導入加速に向けた環境整備と家庭・事業所の省エネ・再エネ化の推進
【施策展開】
<フェーズ1>
水素エネルギー実証(環境教育)拠点整備
<フェーズ2>
各家庭への補助制度創設によるスマートハウス化
<フェーズ3>
関西から山陰への玄関口として、県東部へ商用STを整備
<フェーズ4>
広域連携により水素サプライチェーンを形成し、オフサイトSTを整備