平成24〜26年度で基本的な養殖技術の試験を終了したが、コスト面に問題があることがわかり、平成27年度から低コスト化を踏まえた発展的な課題に移行している。
また、採卵・種苗生産については、安定的に卵を確保する技術が十分に確立されておらず、安定したマサバ種苗供給体制を整えるためには課題が残されている。
平成29年度は、養殖事業の効率化を目的に、飼育期間の短縮、歩留まり向上のための適正な飼育密度、給餌方法の検証を行うとともに、それらの早期種苗の中から高成長の個体を選別し、継代することで、高成長のマサバ種苗群を作出する「育種」の足がかりとなる個体群の創出を目指す。
また、マサバ種苗供給体制の安定化のために必要となる、採卵技術確立に向けた試験を実施する。
(1)種苗生産試験(委託)
(2)生殖腺の調査およびコントロール
(3)早期採卵の技術向上・安定化
(4)早期種苗を用いた適正密度・適正給餌方法の検証
(5)高成長個体の選別・継代効果の検証
(6)養殖事業化に向けたフォローアップ
平成28年度に引き続き、マサバ、キジハタにつぐ陸上養殖の対象魚種として、要望の強いカワハギ、ウマヅラハギの検討を実施する。
平成29年度は、種苗生産試験の規模を拡大し種苗生産技術の開発に注力するとともに、養殖試験により事業性を検討していく。
(1)養殖試験・飼育指導(浅井戸、半閉鎖、通常海水)
(2)種苗生産試験(ウマヅラハギ)