1 事業概要
課題を抱えた妊婦等に関する相談支援等のあり方を検討する経費と相談窓口の啓発や相談業務従事者を対象とした研修会開催に要する経費。
2 事業内容
(1)課題を抱えた妊娠等に対する相談支援等のあり方の検討会
相談窓口や支援体制の充実に関する検討を行う。(検討メンバーは、市町村母子保健担当者や関係団体等を想定。)
所要経費 331千円(検討に要する報酬や特別旅費等)
※当該検討会は、附属機関として設置予定。
(2)相談窓口と支援内容の啓発
相談窓口や支援内容をわかりやすく記載したカード、里親制度や特別養子縁組に関するパンフレットを作成し、薬局、医療機関等で配布することにより、啓発を図る。(啓発については、ウェブサイトの充実(例えば、妊娠等に関するページを新規作成)等を既定経費の中で実施予定)
所要経費 520千円(カード、パンフレット作成に要する需用費等)
(3)相談従事者向けの研修会の開催
相談従事者を対象とした研修会を開催し、課題を抱えた妊娠等の相談を受理した際の対応に関する留意点などの周知を図る。(主に市町村の相談従事者を想定)
所要経費 149千円(研修会開催に要する報償費や特別旅費等)
3 背景
昨年、県内で児童虐待による乳児死亡事案が発生し、死亡事案検証委員会にて、その発生要因や今後の再発防止策等について検証した。検証委員会では、次のとおり、今後の課題や再発防止策等について報告されている。
【課題等】
課題を抱えた妊娠等に関する相談窓口が知られていない。
一見すると、心配な要素は見当たらないと判断できる家庭であっても、予断を持たずにリスク(危険)に関するアセスメント(予測・評価)を行う必要がある。
【再発防止策】
相談窓口、支援内容の周知(妊娠した当事者だけではなく、家族等にも伝わることが重要)
妊娠、出産に関する相談(医療機関や市町村母子保健担当部局との連携のあり方や匿名で相談できる場(電話、メール等)の充実についての検討が必要。)
児童虐待リスクに関する意識の向上(妊娠、出産期の母子と関わる機会の多い市町村の関係部局でリスクの兆候を見逃さない判断力のさらなる養成や体制強化のための継続的な研修実施が必要。)