1 趣旨
国の事業を活用し、県内事業者との連携を図りながら、県民の太陽光発電設備管理を支援する体制を構築する。
<背景>
(1)再生可能エネルギーの導入拡大
平成24年の再生可能エネルギーの固定買取価格制度開始を契機に、再生可能エネルギー発電設備の導入が拡大。
(2)適切な発電の阻害
自然災害による故障、製品不良や経年劣化により、太陽光発電導入時に想定された発電量を確保できていない事例が顕在化。
(3)発電事業者に対する保守点検の義務づけ
平成29年4月から固定買取価格制度が見直され、発電設備を設置する者に適切な保守点検が義務化。(改正FIT法の施行)
2 目的
(1)安定的なエネルギー需給構造の維持
既存の太陽光発電設備を適切に保守点検する体制を構築することで、長期にわたりエネルギーを自立して調達できる地域づくりを推進する。
(2)設備維持の意識醸成
県内事業者や県民等に対し、太陽光発電設備の適切な保守管理の知識や必要性を普及啓発し、事業者の技術や意欲の向上を図るとともに、県民の理解を深める。
(3)地域エネルギー産業の振興
固定価格買取制度の見直しにより、太陽光発電設備の新設のみならず設備維持の需要が拡大する見込み。太陽光発電設備の保守管理を地域産業として育成し、技術者等の雇用創出を図る。
【第2期イニシアティブプラン目標指標】
県内太陽光発電設備容量 | 現状
(平成27年度末) | 目標
(平成30年度末) |
事業用(10kW以上) | 132,552kW | 151,000kW |
家庭用(10kW未満) | 43.868kW | 50,000kW |
合計 | 176,420kW | 201,000kW |
電力自給率 | 現状
(平成27年度末) | 目標
(平成30年度末) |
32% | 35% |
3 事業内容
国の事業を活用し、必須事業を含む以下の事業を実施することにより、県民の太陽光発電設備管理を支援する体制を構築する。
なお、実施にあたっては、県内の太陽光発電設備取扱事業者(以下「県内事業者」とする。)との連携を図る。
(1)太陽光発電設備保守点検事業者のデータベース作成
県内事業者の情報を収集・管理し、ウェブやパンフレット等で周知・活用。
【事業費】 540千円(システム構築及び管理等委託)
(2)研修事業の開催
資源エネルギー庁が実施する、太陽光発電に関する研修の会場提供、設営及び研修広報等を実施。
【事業費】 43千円(研修広報、等)
(3)太陽光発電設備保守点検に関する広報
発電事業者や地域住民等に対して、太陽光発電設備の保守点検の必要性を、広報紙面や新設するホームページ、パンフレットにより普及啓発。
【事業費】 756千円
(ホームページ開設、パンフレット作成等委託)
(4)太陽光発電設備保守点検事業者団体の設立
県内事業者を中心に保守点検をはじめとする太陽光発電設備の普及・維持を行う新たな組織を設立。
【事業費】 108千円(相談窓口設置、等)
(5)保守点検技術向上研修
県内事業者が、太陽光発電設備の保守点検をはじめとする知識や技術を向上するため、講師招聘研修や視察研修を実施。
【事業費】 713千円(講師謝金、旅費、研修企画、等)
(6)県内の保守点検事業者向けの手引き等作成
県内事業者向けに、太陽光発電設備の保守点検等に関する手引き、事例集等の内容等を検討。
【事業費】 216千円(手引き作成、等)
(7)太陽光発電設備設置者への保守点検に関する調査
設備の保守点検の現状、要望等を把握するため、アンケート調査を実施。
【事業費】 1,944千円(アンケート調査・分析等委託)
4 予算額
事業内容 | 予算額(単位:千円) |
(1)データベース作成 | 540 |
(2)国研修事業協力 | 43 |
(3)広報 | 756 |
(4)団体設立 | 108 |
(5)資質向上研修 | 713 |
(6)ガイドライン等作成 | 216 |
(7)調査 | 1,944 |
合計 | 4,320 |
5 今後のスケジュール
年月 | 内容 |
H29.7〜H30.1 | 事業開始
・アンケート調査
・データベースや広報物の作成
・研修(計6回程度)実施 等 |
H30.2 | 新団体設立、事業完了 |
【参考】国事業の概要
(1)目的
地方公共団体と連携し、地域の保守点検事業者による地域主体の太陽光発電設備保守管理体制を構築。
(2)委託内容
(1)のための事業者データベース作成、研修事業及び広報事業等
(3)事業期間
契約締結日〜平成30年2月28日