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平成29年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  政策戦略事業要求      支出科目  款:教育費 項:教育総務費 目:教育連絡調整費
事業名:

不登校生徒等訪問支援、居場所づくり事業

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教育委員会 いじめ・不登校総合対策センター 指導担当  

電話番号:0857-28-2362  E-mail:zaisei@pref.tottori.jp
  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
29年度当初予算要求額 30,591千円 5,564千円 36,155千円 0.7人 5.3人 0.0人
28年度当初予算額 0千円 0千円 0千円 0.0人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:30,591千円  (前年度予算額 0千円)  財源:単県  国1/2 

事業内容

1 背景

(1)平成25年の内閣府調査において、全国では15歳〜34歳の2.3%、約63万人のひきこもり状態の者がいるとの推計が発表されている。本県の調査(H23.7 鳥取県青少年育成意識調査)では、19歳〜29歳年代に約1,600人のひきこもり状態の者がいるとの推計が発表されている。高校生年代で不登校になると義務教育と違い、中途退学後、そのままひきこもってしまう者も多いので、この年代で学校復帰、進路変更、社会参加等の支援をすることが、その後のひきこもりを防ぐことになる。

    (2)中学校卒業後進学や就労しなかった者や、高校中途退学者等の教育支援が必要な者の実態が見えにくく、ニーズの把握が難しくなっている。彼らがセーフティネットからこぼれている可能性がある。
    (3)義務教育終了後の高校不登校(傾向)生徒や中卒者、高校中途退学者等が利用できる教育支援センターが中・西部には設置されておらず、支援を受けにくい状況がある。
    (4)NPO法人等による就労支援の体制は広がりつつあるが、居場所としての機能や教育的支援を提供できる機能を持っていない。

2 事業概要

義務教育終了後の高校不登校(傾向)生徒や中卒者、高校中途退学者の学校復帰や就労、社会参加に向けたアウトリーチ型支援を強化するため、中・西部地区に教育支援施設を設置する。
○活動内容
(1)中学校卒業後あるいは高校中途退学後に進学、転編入学、就労をしていないケース、または就労等したがやめているケースの実態を調査する。
(2)調査したケースについて関係者とともに家庭訪問等で状況やニーズの把握を行い、必要な支援について検討する。
(3)支援が必要な者に対して、訪問支援、来所・電話相談、居場所の提供、体験的な活動の実施等を行い、進学・就労・社会参加へ向けて支援を行う。
(4)支援員、指導員、教育委員会事務局担当者を対象に連絡協議会・研修会を行い、情報共有、効果的な支援の在り方について検討する。

3 事業の主な内容

(1)設置場所
中部地区:旧河北中学校若鮎会館
西部地区:旧米子警察署署長公舎
(東部地区:教育支援センター「ハートフルスペース」既設置)
(2)対象者
不登校やひきこもりの状態にある高校生及び20歳くらいまでの青少年
(3)スタッフ
・支援員(中部地区1名、西部地区1名)
・指導員(中部地区1名、西部地区2名)
・東部地区については「ハートフルスペース」のソーシャルワーカーの勤務時間をH28週8時間からH29週16時間に増加し、アウトリーチ型支援に対応する。
・教育相談員(高等学校課人件費で要求)1名→「ハートフルスペース」に配置し、中・西部のカウンセリングにも対応する。
(4)支援内容
・訪問支援
・安心して過ごせる居場所の提供
・電話・来所による教育相談の実施
・社会性を身につけるような活動の提供
・次の進路へ向けての情報提供
・就労・福祉等の関係機関へのつなぎ
・カウンセリング
・中学校、高等学校への訪問

4 期待される効果

・中卒者あるいは高校中途退学者への教育支援が受けられる施設の周知を図ることによって相談しやすくなり、ひきこもりの未然防止のための早期対応につながる。

・進学、就労していない子どもが安心してすごせる居場所を提供することで、ひきこもりの未然防止となる。
・支援を継続的に行うことで、学校復帰や進路変更、就労等個々にあった目標を設定し、社会参加へつなげることができる。

5 経費

・支援員、指導員の配置 13,889千円
・改修費 16,150千円
・連絡協議会 10千円
・消耗品、光熱水道費、電話料等 542千円

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

≪高校生等を対象とした教育支援センターの設置≫
 東部地区には平成22年度に教育支援センター「ハートフルスペース」が設置され、不登校やひきこもりの状況にある高校生等を支援してきた。
 平成24年度には、今までのスタッフに加えてソーシャルワーカーを配置。20歳前後の利用者が、就労体験や社会参加に向けて次のステップに進む大きなきっかけとなっている。
・対象者:不登校やひきこもりの状況にある高校生及び概ね20歳くらいまでの青少年
・支援者:指導員2名、カウンセラー1名、ソーシャルワーカー1名
・支援内容:適応指導、進路相談、体験活動、心理相談、グループワーク、SST、関係機関との調整
◆平成28年度4月〜9月の利用状況
・指導員対応:28件(398回)
・カウンセラー:16件(166回)
・ソーシャルワーカー:17件(110回)

これまでの取組に対する評価

≪教育支援センター「ハートフルスペース」利用者、退室者の状況≫
【平成26年度】
 5月に通学・アルバイトが順調になった1名が、3月に通信制高校を卒業しアルバイト就労が定着した1名が退室した。年度後半から関係機関との連携が進み就労体験を始めたり、進学に向けて準備するような動きが出てきた。また、年度末には高校生の不登校の相談が続き、進路変更、学校復帰への支援を行った結果、高校に通うことができるようになった者もいる。

【平成27年度】
 年度をまたいでいる利用者のほとんどが学校あるいは就労体験等に通いながらハートフルスペースを利用しており、学校や関係機関と連携した支援を行っている。長期にわたる利用者が多く、初回の相談の年齢が高くなっている。年度末には4名が進学、福祉就労、他の相談機関への移行により退室した。

【平成28年度】
 中学校卒業後あるいは高校生の中途退学の相談の中で、進学や就労もしていないケースが増えた。中部からの通室、西部からの電話相談も受けている。
 通室が安定したケースについては、関係機関からの専門的なアドバイスが必要なケース、退室を想定した次の関係機関への移行が進まないケースなど、複雑な背景や長期の支援が必要な場合が多い。

◆議会や町村教育委員会からも、中・西部地区への教育支援センターの設置を求められている状況である。




要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 0 0 0 0 0 0 0 0 0
要求額 30,591 5,000 0 0 0 0 0 40 25,551