事業名:
免許センター認知症等早期発見対応推進事業
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警察本部 警察本部会計課 予算係
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
29年度当初予算要求額 |
9,140千円 |
7,153千円 |
16,293千円 |
0.9人 |
3.0人 |
0.0人 |
28年度当初予算額 |
9,319千円 |
1,560千円 |
10,879千円 |
0.2人 |
3.0人 |
0.0人 |
事業費
要求額:9,140千円 (前年度予算額 9,319千円) 財源:基金、単県
事業内容
1 事業概要
(1) 認知症等の早期発見・対応推進への新たな取組
看護師等医療関係者としての専門的知識を有する相談員が、運転免許センターにおいて、認知機能の低下が疑われる運転免許更新者等から相談を受理するとともに、認知症スクリーニング機器による簡易検査等を行い、症状に対応できる医療機関への受診勧奨等を実施することにより、認知症等の早期発見・対策を促進するとともに、高齢者等の交通事故防止を推進する。
(2) 運転免許センターへの専門相談員の配置
県内免許人口に占める高齢運転者の割合は、年々増加する一方、近年、認知症等に起因する交通事故も発生している現状から、認知症等による交通事故防止対策は、喫緊の課題であり、運転免許証の更新に際して、運転者(ドライバー)が定期的に必ず訪れる運転免許センターに専門の相談員を配置することにより、認知症等の早期発見が可能となる。
認知症等の症状が重症化する前に行う医療機関への受診勧奨等の早期対応は、交通事故防止だけでなく、健康寿命の延長、在宅医療の充実等医療費の抑制に繋がり、運転免許センターへの専門相談員の配置は、「健康寿命日本一」を目指す鳥取県の有効な手段の一つとなる。
2 高齢運転者等の状況
(1) 鳥取県の運転免許人口推移(単位:人)
区分 | 24年 | 25年 | 26年 | 27年 | 28年 | 32年 | 37年 |
全年齢 | 384,555 | 384,303 | 385,212 | 384,299 | 384,001 | 366,690 | 350,108 |
65歳以上 | 74,823 | 80,882 | 86,279 | 90,017 | 92,665 | 97,464 | 97,815 |
構成率 | 19.5% | 21.0% | 22.4% | 23.4% | 24.1% | 26.6% | 27.9% |
※ 平成32年以降は、平成27年末を基準とした推計
(2) 鳥取県の交通事故発生状況
区分 | 24年 | 25年 | 26年 | 27年 | 28年9月 |
発生件数 | 1,389 | 1,280 | 1,168 | 1,053 | 701 |
65歳以上 | 248 | 250 | 241 | 250 | 175 |
構成率 | 17.9% | 19.5% | 20.6% | 23.7% | 25.0% |
※ 65歳以上欄は、第一当事者の件数
(3) 鳥取県の交通事故死者数
区分 | 24年 | 25年 | 26年 | 27年 | 28年9月 |
死者数 | 30 | 25 | 34 | 38 | 16 |
65歳以上 | 16 | 11 | 20 | 21 | 10 |
構成率 | 53.3% | 44.0% | 58.8% | 55.3% | 62.5% |
(4) 鳥取県の高齢者が第一当事者となる交通死亡事故件数
区分 | 24年 | 25年 | 26年 | 27年 | 28年9月 |
発生件数 | 30 | 24 | 31 | 34 | 16 |
65歳以上 | 5 | 7 | 6 | 15 | 4 |
構成率 | 16.7% | 29.2% | 19.4% | 44.1% | 25.0% |
※ 発生件数は全年齢の件数
(5) 認知症に起因する交通事故事案等
区分 | 年齢 | 事案概要 | 原因等 | 行政処分 |
26年 | 80歳代 | 衝突事故忘れ | 認知症 | 免許取消 |
26年 | 60歳代 | 複数回の連続事故 | 認知症 | 免許取消 |
26年 | 80歳代 | 自動車による徘徊 | 認知症 | 免許取消 |
27年 | 70歳代 | 運転したまま行方不明 | 認知症 | 免許取消 |
28年 | 70歳代
80歳代 | 双方の事故状況が一致せず | 認知症
認知症 | 免許取消
免許取消 |
3 認知症等専門相談員と業務内容
(1) 認知症等専門相談員
看護師、保健師等の医療関係資格を有する者とし、認知症のほか一定の病気等に対する知識を有し、医療機関等において有用な実務経験を有する者を専門相談員として配置する。
(2) 業務内容
ア 運転適性相談
認知症スクリーニング機器等を活用し、認知症等一定の病気への罹患が疑われる場合には、専門的な知識に基づく助言を行う等して、運転免許の取得、更新又は継続の可否について相談を受理する。
イ 出前型簡易検査
各警察署が、高齢者を中心として行う交通安全講習に随行し、認知症等の特性の周知を図るとともに、認知症スクリーニング機器等を活用して検査機会を拡大し、認知症等の早期発見、早期対応に当たる。
ウ 訪問調査
交通事故の発生状況、警察官からの発見通報、家族等からの相談申出等により、当事者に訪問の上、本人及び家族から病状の聞き取りを行い、医療機関への早期受診勧奨を行うほか、必要に応じて臨時適性検査を行う。
4 効果的事例
○ 運転免許証の自主返納件数 44件(導入後)
当事者に運転免許証の返納意思がないが、家族から「交通事故を起こさせないように返納させたい」旨の相談を受け、看護師が専門的知識を活用して、高齢者の特性、交通事故の重大性等を説明し、最終的に本人が納得して返納した件数。
看護師であればこそ計上できた数字であり、高齢者の交通事故防止に高い効果を発揮している。
5 事業実施場所・期間等
(1) 事業実施場所等
区 分 | 場 所 | 人 員 |
東部地区運転免許センター | 鳥取市吉方温泉 | 1人 |
中部地区運転免許センター | 湯梨浜町上浅津 | 1人 |
西部地区運転免許センター | 米子市上福原 | 1人 |
(2) 事業期間
平成29年4月1日から平成30年3月31日まで
6 予算要求額等
(1) 予算要求額 (単位:千円)
区 分 | 金 額 | 内 容 |
報 酬 | 7,805 | 3人分 |
共 済 費 | 1,262 | 3人分 |
費 用 弁 償 | 73 | 研修旅費等 |
計 | 9,140 | |
(2) 財源
○非常勤職員の報酬及び共済費
・鳥取県地域医療介護総合確保基金 10/10
「在宅医療・介護サービスの充実のために必要な事業」に該当
鳥取県地域医療介護総合確保基金事業
○費用弁償
・単県
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
〈政策目標〉
看護師等医療関係者としての専門的知識を有する相談員が、運転免許保有者が定期的に訪れる運転免許センターにおいて、病気に関する相談を受理するとともに、症状に対応できる医療機関への受診勧奨等を実施することにより、認知症を始めとする病気の早期発見・対策を促進し、居宅での生活を長く続ける等健康寿命の延伸を図るとともに、高齢者等の交通事故防止を推進する。
〈取組)
(1)認知症等一定の病気に関する相談を受け、認知症スクリーニング機器を活用する等し、専門的知識に基づく助言を行い、認知症等一定の病気のおそれが認められる場合は、医療機関への受診勧奨を行った。
(2)地域包括支援センター、医療機関等関係機関と連携した相談対応を行い、専門的知識と経験に基づいた助言を行った。
これまでの取組に対する評価
〈自己分析〉
(1)認知症等の早期発見、対応を行うための一定の病気に関する相談件数が、平成27年中786件のところ、平成28年8月末現在で630件と年間で945件のペースであり大幅な増加が見込まれる。
特に、認知症に関する相談件数が、平成27年中、13件であったところ、平成28年8月末現在で、26件と昨年の2倍となっており、年間では39件のペースであり大幅な増加が見込まれる。
また、適切な相談対応をすることにより、相談者が病気の現状を自覚し、更に受診勧奨に繋げることで、交通事故防止はもとより、健康寿命の延伸が図られている。
(2)鳥取大学医学部教授が開発の監修・指導を行った「認知症スクリーニング機器」を「活用した相談対応のほか、自治体・地域包括支援センター・医療機関等の関係機関等と連携を図り、相談窓口の周知等相談の効率化を図っている。
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
9,319 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
9,246 |
73 |
要求額 |
9,140 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
9,067 |
73 |