●本県では2016年に日本開催では初の地方をメイン会場とした「第
23回BeSeTo演劇祭」を開催し、県内数箇所で日中韓の演劇を上演。
●上質な国内外の演劇を提供してきた「鳥の演劇祭」も地域に支えられ
ともに発展し来年は10回目を数える。
●こうした『地方における舞台芸術』への地道で挑戦的な取組を文化的
資源と捉え、舞台芸術を通した文化創造の拠点・東アジアの演劇の
『聖地』となるべく演劇、舞台芸術の振興を図り、国内外へ発信する。
●また、演劇の魅力を別の視点からとらえ、地域活性化に資する取組や 教育現場での問題解決など、社会的な課題にも積極的に関わりなが ら演劇文化を醸成していく。
※文化的レガシーをもたらす文化の祭典でもある『2020年東京オリン
ピック・パラリンピック』の開催を見据え、「鳥の演劇祭10」、さらには
2019年に日本開催となる「第26回BeSeTo演劇祭」を誘致し、
「東京2020応援プログラム(文化オリンピアード)」の認証を目指す。
(1) 「鳥の演劇祭10」開催事業 〜舞台芸術の創造〜
ア 目的 30,000千円(30,000)
城下町鹿野を舞台に地域とともに発展、国内外の劇団を招へい
し上質な芸術文化を地方から発信してきた「鳥の演劇祭」は、平
成29年度に第10回目を迎える。先駆的かつ国際色豊かな演劇
祭として全国的な認知も高まっている。
そこで、東アジアの「国際交流・創造拠点」として更なる演劇文化
の活性化と発信に併せ、演劇を通して地域活性化や共生社会の
実現など地域が抱える課題にも積極的に関わりながら幅広い活動
を展開する。
イ 実施団体 鳥の演劇祭運営委員会
ウ 開催時期 9月中旬〜10月中旬
エ 開催場所 鳥の劇場、鹿野町内各所
オ 事業内容
【国際交流の推進】
・地方ではなかなか鑑賞する機会のない上質な海外公演を上演
し、国際交流を推進する。(例:アメリカ、フランス、韓国など)
【地域住民の参画】
・子どもたちが取り組んだ芸術活動、障がい者と健常者がともに 作り上げた舞台、地元市民や高校生が参加するプログラムなど 地域から生まれた芸術表現を発表する。
【地域団体との連携】
・公演期間中に開催される、まちの空き家や空き店舗なども活用
したフリーマーケット「週末だけのまちみせ」(鹿野まちづ くり協
議会等)と連携することで、県内外の観光客も含めた集客を図
り、地域振興に資する。
(2)【新規】 情報発信の強化 2,000千円(0)
・ライターや演劇に詳しいブロガーによるネットを通じた情報拡散
を行い、「鳥の演劇祭」や演劇の「聖地」としての鹿野町の魅力
を広く国内外にPRし、誘客を図る。
(3) 【新規】 学術教育連携
表現ワークショップ研究事業〜鹿野小・中・青谷高校連携事業〜
ア 目的 5,470千円(0)
これまで県内様々な学校現場においてアウトリーチ活動を行ってきた鳥の劇場が、学校教育と連携し県内の小・中・高校生に、自由な思考と創造を演劇を通した「表現」という手法を用いて体験するワークショップ゚を開催し、表現活動の実践と振り返りを繰り返すことで、協働の力が養われることを目指す。
あわせて、これを大学と連携して学術的に効用を検証することでアートによる教育モデルを構築する。
イ 実施団体 鳥の劇場
ウ 開催期間 年間
エ 開催場所 鳥取県立青谷高等学校、
鳥取市立鹿野中学校、鳥取市立鹿野小学校
オ 事業内容
・鳥の劇場の活動拠点である鹿野町の小・中学校及び地域の高
等学校と連携して授業を活用して計画的に表現ワークショップ
を実施する。
・このワークショップと併行し、教育現場における演劇を中心とし
たアートの効果を学術的見地から検証する研究プログラムを
実施することとし、この分野における研究の第一人者である大
学研究室と協働する。
■協働者: 青山学院大学社会情報学部 苅宿俊文教授研究室
⇒教育現場における演劇ワークショップなどは多く実践例があるが
小中高の各教育段階において計画的に実践・研究できるケースは
他に類がない。
⇒教育現場におけるアートの効果測定を客観的に整理し検証するこ
とができれば、その結果を今後学校現場に活用し、鳥取発の先進
的教育モデルとして発信していくことが可能。
★当事業は、日本財団の助成の活用と併せて実施するもので、研究費(分析
人件費等)は青山学院大学で負担。
★総実予算額は8,470千円(県5,470+日本財団助成3,000)を予定。
・2016年、日本開催で初の地方をメイン会場として鳥取で開催され
た「第23回BeSeTo演劇祭」を機に、東アジアの演劇の聖地として
次回日本開催の平成31年度(2019年)「第26回BeSeTo演劇
祭」の鳥取県開催を誘致する。
・今後、東京オリ・パラ開催(2020年)を控え、オールジャパンで
文化による機運醸成が高まる中、国際的文化芸術事業も展開さ
れ地方でもレベルの高い文化芸術活動・取組を開催していく流れ
となることは必至。鳥取県が国内外に誇れる「文化芸術の聖地」と
して、「鳥の劇場」の活動を今後も重点的に支援していくと共に、
関係市町村や団体と連携していく。