1 事業のポイント
・地域課題の多様化、知識・ノウハウを持つNPOの増加している現状を踏まえ、官民それぞれの特性を持ち寄り、相乗効果を発揮することで地域課題の解決が可能となる。
・これまでの官民協働事業では、事業実施段階にかかる支援(川下)のみであったが、本事業では計画段階における支援(川上)に重点を置き、支援する。
2 背景
・県内地域課題は多様化し、迅速・柔軟な専門的な対応が求められるため、行政のみによる対応が困難。
・そのため、知識やノウハウを持つNPO等の民間団体と協働により、課題を解決することが効果的と考えられる。
・従来は鳥取力創造運動支援補助金(現:トットリズム推進補助金)など、県民が地域課題を解決するために、自ら企画し事業実施する場合に補助を行い民間の活動を支援。
・県では平成25年に鳥取県民参画基本条例(平成25年鳥取県条例第3号)を制定し、県行政への県民の参画をより一層推進していくこととしている。県民との協働を進め、県政に県民の意思が反映される仕組みが求められている。
・県民との協働を一層進め、民間と県のお互い持っている専門性等を活すことにより地域課題を解決するため、協働で計画策定及び事業実施を行う「鳥取県協働提案・連携推進事業」を平成25年度に創設。
・県が行政として課題としているテーマについて、県民の視点による効果的な課題解決に向けた事業を民と県との協働により実施するため、平成26年度には課題を県側から提案する「県課題提示コース」を創設し、双方向の課題提案方式として、より幅広い課題解決が図れる事業としている。
・平成25年度からは、県民から地域課題を募集して事業を実施(「民間課題提示コース」)。
・平成26年度からは、一層の充実を図るため、「鳥取県の課題」を県側から提案する「県課題提示コース」を創設して事業を実施。
・平成29年度は、「民間課題提示コース」を廃止し、「県課題提示コース」のみとした。
3 事業内容
県課題解決のため、「民」と「県」が協働で実施すること(アドボケイト)が適当な事業について県民に提案してもらい、計画から実施までを民間主導のもと官民協働により実施するために必要な経費を支援し、県民参画及び協働のモデルを創出する。
なお、「鳥取県元気づくり総合戦略」に盛り込んだ政策のなかで若者や大学生、NPO等など民間からのアイディアを借りながら、一緒に進めていく(協働)取組を事業対象とする。
4 要求金額
(1) 計画策定補助 900千円(※補助率 10/10)
・平成30〜31年度実施事業分
30万円/団体×3件 =900千円
(2) 事業実施補助 12,000千円(※補助率 10/10)
・平成29・30年度事業実施分 ※1
200万円/団体×3件 =6,000千円
・平成30・31年度実施事業分 ※2
200万円/団体×3件 =6,000千円
(※1は債務負担行為 H29〜H30、※2は債務負担行為 H30〜H31)
(3) 審査・検証委員会(報酬) 180千円
・平成28〜29年度事業実施分 45千円
内容:成果検証
・平成30〜31年度実施事業分 135千円
内容:計画策定審査(2回)、事業実施審査(1回)
(4) 研修費
・平成30〜31年度実施事業分 160千円
内容:導入研修、中間研修
(5)標準事務費 830千円
*審査・検証委員会(旅費)を含む
計 14,070千円
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
○平成29年度分について、平成29年4月中旬から5月末までの期間で募集。募集期間中に申請を希望する団体と協働担当課で事前協議を実施(12団体) → 4件の申請
○7月6日に審査会を開催し、次の3団体を採択した。
・特定非営利活動法人 喜八プロジェクト
・日野軍★みらい創生デザイン会議
・Re:トットリプロジェクト研究会
○平成28年〜29年度分について、28年度に事業実施補助に採択された次の団体について協働実施を行っている。
・いなば移住支援ミーティング
○事業を終了した平成27年〜28年度分について、成果報告会及び審査・検証委員会を開催し、成果を検証した。
・生活文化研究会(文化財課、文化政策課)
・NPO法人ライヴ(水産課)
○【参考】平成26年〜27年度実施事業者
(平成28年度に成果検証を実施、成果報告書を作成済)
・地域スポーツ推進協議会(体育保健課)
・市民エネルギーとっとり(環境立県推進課)
・鳥取民藝美術館(販路拡大・輸出促進課)
これまでの取組に対する評価
○平成26年度は11件、27年度は14件、平成28年度は7件、平成29年度は4件の申請があり、協働事業に関して県民の要請が大きいと認識。
○申請時に事前相談を行ったことで、各担当所属にも協働事業に関する意識付ができた。
○終了した事業の中によい協働ができた事業があった。
《改善点》
○団体及び協働担当課にとってよりよい期間の設定となる事業実施方法が必要。