1 事業概要
電気工事の作業に従事する者の資格を審査し、義務の履践を確保することにより、電気工事の欠陥による災害の発生を防止するとともに、電気工事業を営む者の登録等及びその業務の規制を行うことにより、その業務の適正な実施を確保し、以て電気工作物の保安を確保するものである。
このほか、電気工事や電気用品の安全を確保するため、技能競技大会における成績優秀者に対する知事表彰や、販売事業者に対する検査を実施する。
2 制度変遷
電気工事士は、経済産業大臣が実施する電気工事士試験(電気工事士法6条3項)に合格した者のうち、電気工事士免状の交付を受けた者をいい(同法3条1項、2項)、500kwの自家用電気工作物を扱うことができる第一種電気工事士と、それ以外の第二種電気工事士とに大別される。
電気工事士免状は知事が交付する(同法4条2項)が、本県では第二種電気工事士免状について平成20年度から、第一種電気工事士免状については平成29年度から、いずれも鳥取県電気工事業工業組合に交付等の事務を委託している。
電気工事業は登録制となっており、本県内にのみ事業所を有する事業者については、知事が登録等に係る事務を掌理する(電気工事業の業務の適正化に関する法律3条1項)。
3 事業実績
(1)電気工事業の登録事務
電気工事業は、電気工事業法に基づく登録が必要である。登録は5年ごとに行う必要がある。また、建設業法に基づく建設業許可を受けている事業者については、建設業の許可の有効期間ごとに届出により登録事務を行う。このほか、登録証の再交付や登録内容の証明書の交付等の事務がこれに含まれる。
| 平成26年度
実績 | 平成27年度
実績 | 平成28年度
実績 | 平成29年度
見込み |
登録等 | 63 | 61 | 64 | 63 |
みなし登録 | 21 | 35 | 59 | 38 |
合計 | 84 | 96 | 123 | 101 |
(2)電気工事士免状の交付等事務
電気工事士免状の交付事務には、交付、再交付及び書換の事務があり、平成29年度から、全ての事務を外部委託している。
| 平成26年度
実績 | 平成27年度
実績 | 平成28年度
実績 | 平成29年度
見込み |
第1種免状 | 47 | 41 | 46 | 45 |
第2種免状 | 278 | 286 | 319 | 294 |
合計 | 325 | 327 | 365 | 339 |
(3)電気工事業工業組合技能競技大会
県内の若手電気工事士を対象とした電気工事業技能競技大会が隔年で実施されており、優秀者に対して知事表彰を授与している。前回、平成28年度は米子市で開催された。次回、平成30年度は倉吉市で第21回目の開催が予定されている。
4 委託事業の実績
知事に配分されている電気工事士免状の交付等の事務については、平成29年度までに電気工事業工業組合に委託することとなった。
| 平成26年度
実績 | 平成27年度
実績 | 平成28年度
実績 | 平成29年度
見込み |
第1種免状 | | | | 251,700円
45件 |
第2種免状 | 1,340,800円
278件 | 1,372,600円
286件 | 1,582,400円
319件 | 1,430,400円
294件 |
5 歳出決算額
歳入は全額手数料によるものであり、県費の充当はない。歳出の主なものは電気工事士免状の交付等事務の委託料である。なお、電気工事業者に係る手続きのうち、建設業法に基づく建設業許可を受けている事業者については、登録、変更その他の手続きにおいて手数料を納入することを要しない。
| 平成26年度
実績 | 平成27年度
実績 | 平成28年度
実績 | 平成29年度
見込み |
収入(円) | 2,482,750 | 2,480,900 | 2,624,100 | 2,529,250 |
支出(円) | 1,137,969 | 1,865,187 | 1,917,663 | |
収支(円) | 1,344,781 | 615,713 | 706,437 | |
6 事業経費内訳
平成30年度予算における歳入は、手数料収入のみであり、歳出の主なものは委託費及び知事表彰における報償費である。
歳入 | 歳出 |
免状交付 | 1,682,100 | 委託料 | 1,528,890 | 69.8% |
電気工事業登録 | 844,100 | 報償費 | 15,000 |
標準事務費 | 756,000 |
人件費 | 997,310 | 30.2% |
合計 | 2,526,200 | | 合計 | 2,526,200 |