これまでの取組と成果
これまでの取組状況
地方版ハローワークの創設(職業紹介に係る権限移譲)を受け、平成29年7月に米子、境港、東京、大阪に「鳥取県立ハローワーク」が開設された。
境港は、これまで、国との一体的事業で行っていた「鳥取県ふるさとハローワーク境港」を改組。これまでの県の担当分野である就業支援から、一歩踏み込んだ職業紹介までの一気通貫の業務が可能に。
鳥取県立境港ハローワークは、地域が抱える課題を解決するため、地域の主力産業の支援や増加する企業立地や観光産業の人材確保など「地域の雇用戦略拠点」を目指す。
県立ハローワークは、職業紹介、職業相談(鳥取県地域活性化雇用創造プロジェクトによる就業支援)、及び職員の能力向上のための研修等の関連事業を行っている。
境港独自の取り組みとして、「子育て応援求人」などの独自の求人や事業所トップの思いを伝える「企業PRシート」の作成、時間・回数無制限のじっくり職業相談などの独自の取り組みを展開している。
これまでの取組に対する評価
新たに取り組むことが可能となった職業紹介件数は、開設後4カ月で65件。就職決定は35件に至っている。利用者数も514件と増加傾向にあり地域に定着しつつあるものと考える。
企業も含めた利用者の最も多くの意見は、「国のハローワークとどこが違うの」であり、そのノウハウや情報量で圧倒する国とは、連携をしつつも、差別化を図るうえで、独自の取り組みや情報発信が必要。
地域の企業の経営課題として、人材確保がクローズアップされており、「働き方改革」も含めて、企業への情報提供や的確なマッチングを行っていき、実績を積み重ねていく。
しかしながら、求職者の就業支援と企業の人材確保のノウハウは別物であり、後者に対するノウハウは、前身組織からもその蓄積がなく、長期的な取り組みが求められる。
人材の確保に応える上では、求職者の量的確保が必須であり、国のように雇用保険業務を持たない県立ハローワークでは、積極的な情報発信をするとともに、他の行政機関等との連携を模索する。