要求額:2,125,644千円 (前年度予算額 1,848,249千円) 財源:国1/2、単県
一般事業査定:計上 計上額:1,924,693千円
1 事業内容
保護者のいない児童、保護者に監護させることが不適当(児童虐待)など、児童福祉法の規定により施設入所措置・里親委託等をされた児童・母子の委託に要する経費及び入所後の保護について、同法の定める最低基準を維持するため費用を負担し、児童・母子の支援を行うもの。
【負担根拠】 児童福祉法第50条、55条
「国及び都道府県が入所措置に要する費用を負担する。」
【負担率】国1/2、県1/2
(母子生活支援施設、助産施設については国1/2、県1/4、福祉事務所設置市町村1/4負担)
2 入所施設
次に掲げる施設の入所措置に係る経費及び医療費を負担する(医療費については母子生活支援施設を除く。)。
(1)児童養護施設(委託料)
保護者のいない児童、被虐待児など養護を要する児童を入所させ、これを養護し児童の自立を支援する。
(2)乳児院(委託料)
保護者のいない乳児、保護者が育児困難な乳児等を養育する。
(3)児童心理治療施設(委託料)
軽度の情緒障がいを有する児童を治療し、児童の自立を支援する。
(4)母子生活支援施設(負担金、補助及び交付金、委託料)
配偶者のない女子又はこれに準ずる事情にある女子及びその者の監護すべき児童を入所させ保護する。
・福祉事務所設置市町村に所在・・・負担金
・福祉事務所未設置町に所在・・・委託料
(5)自立援助ホーム(委託料)
義務教育終了後、児童養護施設等を退所し就職する児童等、援助の必要な児童を共同住宅(自立援助ホーム)に入所させ、日常生活上の援助等行い、社会的自立を援助する。(平成21年度から措置費対応)
(6)ファミリーホーム(委託料)
保護者のいない児童、被虐待児など養護を要する児童をファミリホームの養育者が養育し、児童の自立を支援する。
(7)里親(委託料)
保護者のいない児童、被虐待児など養護を要する児童を里親が養育し、児童の自立を支援する。
(8)助産施設(負担金、補助及び交付金、扶助費)
保健上必要があるにも関わらず、経済的理由により入院(お産)ができない妊婦を入院させ、母子の安全を図る。
・福祉事務所設置市町村に所在・・・負担金
・福祉事務所未設置町に所在・・・扶助費
3 積算方法
要求額=2,125,644千円
(1)積算方法
要求額=平成29年度見込額(※1)×安全率(5%)+別途積算分(※2)
=1,951,739,885円×1.05+76,444,573円
=2,125,644,050円
※1 別途積算分を除いた額。
※2 別途積算分とは、安全率では包含できない多額の増額支弁を要するような国交付要綱の改正(加算の新設など)がなされた場合に、別途積算した増額分をいう。
※3 報酬、共済費については予算単価に基づいて要求する。
(2)当該積算方法とする理由
児童措置費は、国が定める交付要綱の保護単価等に基づいて支弁されるところ、同交付要綱は、毎年度1〜2回改正され、保護単価が増額改定されている。
したがって、直近年度である平成29年度における措置費の支弁見込額が当該改正に最も対応した額となっており、次年度である平成30年度における児童措置費は、当該改正後の保護単価を基に支弁されることから、要求額は、平成29年度見込額を基に算定するのが最も合理的である。
加えて、平成30年度における国の交付要綱改正及び実績の変動を見込んで、安全率を乗じておく必要がある。
(単位:千円)
区分 | H30要求 | H29当初 | 増減 |
報酬 | 2,194 | 2,194 | 0 |
共済費 | 354 | 355 | △1 |
委託料(児童措置費) | 1,993,443 | 1,730,218 | 263,225 |
委託料(医療審査) | 428 | 394 | 34 |
負担金、補助及び交付金 | 91,971 | 86,434 | 5,537 |
扶助費(助産施設) | 746 | 1,342 | △596 |
扶助費(措置医療費) | 36,508 | 27,312 | 9,196 |
合計 | 2,125,644 | 1,848,249 | 277,395 |
4 財源内訳
(単位:千円)
区分 | 要求額 | 国庫 | 負担金 | 雑入 | 一般財源 |
報酬 | 2,194 | − | − | − | 2,194 |
共済費 | 354 | − | − | 6 | 348 |
委託料(児童措置費) | 1,993,443 | 992,384 | 8,675 | − | 992,384 |
委託料(医療審査) | 428 | − | − | − | 428 |
負担金補助及び交付金 | 91,971 | − | − | − | 91,971 |
扶助費(助産施設) | 746 | 373 | − | − | 373 |
扶助費(措置医療費) | 36,508 | 18,254 | − | − | 18,254 |
合計 | 2,125,644 | 1,011,011 | 8,675 | 6 | 1,105,952 |
5 背景・現状
児童虐待の増加、配偶者からの暴力(DV)など、深刻な事件が後を絶たない状況であり、社会問題として早急な対応が求められている。
こうした状況の中、児童虐待を受けた児童の安全確保や配偶者からの暴力(DV)を受けた被害者が安心して生活できる場所を確保する必要がある。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
保護者がいない、保護者に監護させることが不適当(児童虐待)など、児童福祉法の規定により施設入所措置・里親委託等を採られた児童・母子の委託に要する経費及び入所後の保護について、同法の定める最低基準を維持するために費用を負担し、児童・母子の支援を行った。
これまでの取組に対する評価
児童虐待を受けた児童の安全確保や配偶者からの暴力(DV)を受けた被害者が安心して生活できる場所の確保を行った。