これまでの取組と成果
これまでの取組状況
1 平成20年度から3か年間、子どもの心の診療拠点病院機構推進事業として実施。
2 平成23年度から子どもの心の診療ネットワーク整備事業として、引き続き鳥取大学医学部附属病院を拠点病院として実施。
<平成23〜28年度実績>
(1)ネットワーク会議(年1〜2回開催)
・子どもの心の診療医養成について
・医療福祉教育機関等の連携の協議について
(2)学内ミーティング(年1〜2回開催)
・専門職対象の研修会開催について打合せ
(3)医師に対する研修
・子どもの心の診療と支援に関する医学講座(医師以外も対象)
*平成25年度より医師を対象とした専門コースを開催
・各地区小児科医会定例会を活用した子どもの心に関する勉強会
(4)支援者を対象とした研修
・年に数回子どもの心の問題に関する研修会を実施している。
・平成27年度から保健師、保育士を対象とした講座を実施
(5)一般県民を対象とした理解啓発講演会
・年に1回子どもの心の問題の啓発講演会を実施している。
(6)円滑な受診を促すためのツールの作成(平成25年3月)
・受診サポート手帳(改訂版)の作成
(7)事業協力医師
・医療機関の一覧の作成(平成25年12月)
→協力医療機関をHPに掲載し、毎年度更新
・地域の医療機関(内科、小児科、精神科等)に発達障がい児者の診 療等の実施についてアンケート調査を実施(平成26年1月)
(8)臨床心理士派遣
・28年度から、地域の保健福祉教育関係機関から相談を受けた様々な子どもの心の問題、児童虐待や発達障がいの症例に対して、臨床心理士等を派遣できるようにした。
これまでの取組に対する評価
(1)医療、福祉、教育機関の連携基盤の形成
・鳥取大学推進室の臨床心理士を小学校に派遣し、医療と教育との連携を強化することができた。
・今後より多くの機関と連携をはかる必要がある。
(2)子どもの心の支援者のスキルの向上
・子どもの心の診療と支援に関する医学講座では、受講希望者が多く、子どもの心の診療や支援に携わる人たちのさらなるスキルアップが図れたが、医師の参加数は減少傾向にあり改善をはかる必要がある。
(3)県民への情報提供、理解啓発の必要性
・本事業協力医師及び医療機関の一覧をホームページに掲載することで子どもの心の診療に携わっている医師・医療機関の情報を提供することができた。今後協力機関を増やしていくことが必要。
・周囲の保護者や地域住民の理解不足を解消するため、引き続き理解啓発研修を通じて、県民に子どもの心の問題に関して理解を促していく必要がある。
(4)子どもの心の診療を行う医師の不足
・子どもの心の問題に対応できる医師、医療機関が少ないため、予約から受診までに診療待機となっている児童が増加している。
・今後も、発達障がいをはじめ心身症などの子どもの心の問題に対し、診療できる医師を増やしていけるよう、小児科医を対象とした症例検討会や勉強会を定例的に開催していく必要がある。
・子どもの心の診療体制の構築のため、子どもの心の診療を行う医師の確保、専門医療機関と地域の小児科の連携強化などを行う必要がある。