これまでの取組と成果
これまでの取組状況
平成29年10月1日現在、入所児童数は計12名(男子7名、女子5名)あり、下は小学6年生から上は高校1年生年齢の児童が在籍している。
平成29年度は、以下を中心に児童の育成を図っている。
(1)自立支援の内容の向上
(2)個別支援(ライフスキルトレーニング)の充実
(3)高校進学及び就労児童のアフターケアによる定着率の向上
(4)児童の権利擁護
(5)開かれた施設運営(交流会の実施、分校の授業参観、寮行事)
(6)運動(男子:野球、長距離走、フットサル等、女子:バレーボール等)
〜以下、上記6項目の説明〜
(1)自立支援の内容の向上
児童相談所、分校教員及び児童が在籍していた学校の教員を含め支援方針会議を開催し、児童自立支援計画に基づく支援方針や計画の変更を実施するほか、心理療法職員の面接などを導入し、個別的支援の強化を図っている。
(2)個別支援(ライフスキルトレーニング)の充実
児童と職員による個別支援(ライフスキルトレーニング)として、買い物、調理、外食、登山等を月に1回行い、職員との信頼関係に基づく個別支援を推進している。
(3)高校進学及び就労児童のアフターケアによる定着率の向上
家庭復帰や措置変更し高校進学・就労した児童に対し、訪問等で面接を実施するほか、保護者及び高校教員、施設職員と連携し中途退学・離職等の防止を目標としたアフターケアを実施している。
(4)児童の権利擁護
4月に職員全員で「児童の権利擁護チェック表」による確認を実施したほか、月々の指導課会において児童の支援や権利について確認し合うなどしている。
(5)開かれた施設運営(交流会の実施、分校の授業参観、寮行事)
地元公民館、保育園、更生保護女性会、各種スポーツ団体との交流を積極的に実施している。また、広く施設を理解してもらうために継続して春と秋に園遊会を開催している。また外部団体の視察研修を受け入れ、本園の活動への理解を得る機会としている。
(6)運動(男子:野球、長距離走、フットサル等、女子:バレーボール等)
今年度は7月開催の中国野球大会(男子)、10月開催の中国女子バレーボール大会に参加した。また、男女ともマラソンを行い11月の学園創立記念マラソン大会に向け体力向上を図っている。なお、男子は11月2日に山口県で開催される中国マラソン大会に参加予定である。
これまでの取組に対する評価
(1)自立支援の内容の向上
平成25年度から児童の入所日にあわせて児童相談所、分校の教員、児童が在籍していた学校教員の関係者会議を開催し、スタート時点での共通理解を深めている。さらに、入所後1ヶ月経過時点で自立支援計画の進捗状況を確認し児童支援目標の明確化が図れている。
また、引き続き心理療法職員と連携を行い児童の心理アセスメントによる視点からも児童の支援を行っている。
(2)個別支援(ライフスキルトレーニング)の充実
概ね月1回、児童用に支出する生活訓練費の範囲内で実施している個別支援(ライフスキルトレーニング)活動は、児童が楽しみながら社会スキルを修得したり、職員と児童との信頼関係の構築につながっている。
また、学園から一時的に離れることで、児童のストレス解消や寮生活のモチベーションの維持にも役立っている。
(3)高校進学児童及び就労児童のアフターケアによる定着率の向上
高校進学又は就労した児童に対して、家庭訪問、措置変更先の施設や学校訪問等のアフターケアを実施している。なお、高校進学した一部の児童は順調に学業に励んでいるが、中には学校に通えない児童もあり、就労への切替等の支援を続けている。また、就労した児童は、紆余曲折の中で何とか社会適応しようとしており、継続して支援している。
(4)児童の権利擁護
施設内虐待防止及び苦情処理の流れを入所時のインテークにおいて児童と保護者に説明している。
(5)開かれた施設運営(交流会の実施、分校の授業参観、寮行事)
ア 毎年開催する春及び秋の園遊会では、関係機関等から招待したお客様を児童と職員でもてなし、学園の生活や自立に向けての取組等を紹介し施設や児童の理解を深めている。
イ スポーツ・文化交流を通じ社会人チームや他の施設と交流を行うほか、地元の公民館祭へ児童作品の出品を行っている。また、年間を通して地元保育園との交流を実施している。
(6)運動(男子:野球、長距離走、フットサル等、女子:バレーボール等)
男子は野球、女子はバレーボールを中心としたスポーツを生活日課の中に積極的に取り入れ、スポーツを通じて心の鍛練や忍耐力、チームワーク等人を思いやる力を育成している。また、食欲増進や快眠にもつながり、生活のリズムの安定にも寄与している。