1 要求概要
平成7年に整備したDNAクリーンルームの温調ユニット(室内の温度・湿度を最適に制御する機器)の圧縮機が、経年劣化のため一部故障しており、早急に改修を行う必要がある。
2 現状
DNAクリーンルームは、DNA型鑑定を行うための専用検査施設であり、DNA型鑑定に係る検査の信頼性を確保するため、温度、湿度のほか、JIS清浄度クラス7程度のエアークリーン度を維持する必要があるところ、故障した温調ユニットは製造が古く部品供給がないため修理不能であり、他の温調ユニット2台が過負荷状態となっている。
3 必要性
DNA型鑑定は、被疑者の特定、被疑者でない者の捜査対象からの除外等の個人識別のほか、犯行状況の解明にも活用できるものであり、特に昨今の公判において客観的証拠による立証が重視される中、その有用性は揺るぎないものとなっている。
誤逮捕の防止や被疑者の絞り込み等に活用するDNA型鑑定に対する信頼性を確保するためには、鑑定資料の適正な採取とともに、外来DNAの混入による誤鑑定の危険性を排除するために空調設備やエアシャワーを備えた検査専用施設の環境設備が必要であるところ、鑑定環境の維持に必要な温調ユニット1台が動作しない現状は、誤鑑定等DNA型鑑定結果の信頼性を損なうおそれがあり、県民に不利益を与えかねない状況の発生が危惧されることから、早急に改修する必要がある。
4 要求額
委託料 20,520千円