(1)平成28年度まで実施した一般国道9号(鳥取西道路)の改築工事に係る埋蔵文化財調査を適切に終えるため、記録保存を行った遺跡の出土品の整理作業、及び発掘調査報告書の刊行を実施する。
(2)上記調査で最大の成果であり、それ故、急務の課題である木製品の保存処理を行うとともに、報告書作成時の時間的制約から非掲載となった出土品の調査・研究を年次計画を立てて行い、その成果を「とっとり弥生の王国」ともリンクさせつつ、展示やHP等により、積極的に情報発信する。
(3)「鳥取西道路」建設では、34遺跡(約75万平米)という空前の規模の発掘調査を行い、膨大かつ多種多様な考古資料が出土した。道路の供用開始のタイミングに合わせて、これらの調査成果を一般県民を対象に一堂に展示紹介する。
(2)【新規】出土木製品調査研究事業
19,215千円(うち、国費8,534千円)
○出土品の調査研究
(ア)研究テーマを設け、年次的に調査研究を行うことで、木製品の再評価を行う。
(イ)整理作業員の雇用、調査研究に伴う木製品の再整理(実測・写真撮影等)及び保存処理業務の補助のため→7人
○腐朽防止のための保存処理の迅速化
未処理の木製品が約5,000箱。当センターの機器による従来の保存処理方法では約30年かかるところを、新たな保存処理方法の導入や、一部委託化することで14年まで短縮して保存処理を行い、21年間かけて調査研究を行うことで、木製品の腐朽防止を図るとともに公開活用に供する。
(3)【新規】【因幡の考古学成果展】「鳥取西道路展」
3,788千円(うち、国費1,262千円、その他500千円)
○会場:鳥取県立博物館第3特別展示室
○会期:平成31年2月23日(土)から3月17日(日)
○展示構成
プロローグ発掘でわかった!因幡の歴史
第1章縄文時代
(本高弓ノ木遺跡、高住井出添遺跡、高住平田遺跡等)
第2章弥生時代から古墳時代のムラ
(松原田中遺跡、乙亥正屋敷廻遺跡等)
第3章古墳
(本高古墳群、高住宮ノ谷古墳群、松原古墳群等)
第4章発掘でわかった!昔のくらし
(各遺跡出土品、剥ぎ取り資料等の露出展示)
第5章古代
(青谷横木遺跡、大かく遺跡、良田平田遺跡、会下・郡家遺跡等)
第6章中世
(下坂本清合遺跡等)
第7章各遺跡のパネル展示
エピローグ発掘余話
(発掘調査中のさまざまな出来事をパネルで紹介)
○関連事業:
オープニングセレモニー、体験講座、文化財主事によるミュージアムトーク等