現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成30年度予算 の 教育委員会の青谷上寺地遺跡発掘調査事業
平成30年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:教育費 項:社会教育費 目:文化財保護費
事業名:

青谷上寺地遺跡発掘調査事業

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教育委員会 文化財課 青谷上寺地遺跡調査担当  

電話番号:0857-85-5011  E-mail:kyouikubunka@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
30年度当初予算額 53,156千円 27,808千円 80,964千円 3.5人 13.0人 0.0人
30年度当初予算要求額 130,705千円 27,808千円 158,513千円 3.5人 13.0人 0.0人
29年度当初予算額 86,828千円 23,844千円 110,672千円 3.0人 14.5人 0.0人

事業費

要求額:130,705千円  (前年度予算額 86,828千円)  財源:国1/2、単県 

一般事業査定:計上   計上額:51,947千円

事業内容

1事業の目的

年次計画に基づき、青谷上寺地遺跡の詳細な内容を確認する調査の実施とともに、今後の発掘調査に備えた予備調査を併せて行うことで、現在進めている史跡整備に必要なデータを収集する。

    また、貴重な出土品を後世に引き継ぐための恒久的な保存処理を行う。

2事業の内容

※()内は前年度予算額
    (1)史跡等内容確認調査 116,355千円(71,275千円)<一部国補>
     史跡としての整備活用に必要なデータを収集するための発掘調査を行う。
    ○発掘調査(第18次調査)
    ・調査課題:遺跡中心域の北側にあたる箇所(北エリア)の状確確認
    ・調査面積:250平米(15.7m×15.7m)
    ・発掘調査管理委託業務により実施

    ○出土品の整理作業
    ・発掘調査報告書刊行に向けて、平成28・29年度第17次発掘調査の出土遺物について、整理作業(洗浄・注記・接合・復元・図化等)を実施する。
(2)整備予備調査 4,742千円(2,517千円)<国補>
年次計画に沿って今後実施する発掘調査(史跡等内容確認調査)について、調査区の場所や面積等を設計するためのデータを得ることを目的とした予備的なボーリング調査。
・ボーリング打設 10m×5地点
(3)埋蔵環境調査 1,020千円(1,998千円)
 青谷上寺地遺跡で出土する木製品等が良好に保存された要因を探り、またその埋蔵環境を保つために、地下水位及び水質の継続的な観察を行う。

地下水位観測○遺跡の埋蔵物がどのような環境にあるかを継続的に監視
●既設の観測抗(4地点×4本)での水位観測と水質調査(pH値測定、酸化還元電位測定、溶存酸素量測定ほか)
※平成16年度から継続
(4)出土品の保存処理 8,147千円(10,325千円)<一部国補>
 出土品の調査研究や活用を可能とするため、また、貴重な出土品を後世に引き継ぐために恒久的な保存処理を行う。
 木製品6点の保存処理(外部委託)
(5)とっとり弥生の王国調査整備活用委員会(調査研究部会)<国補>441千円(400千円)
学術的な発掘調査の方法や計画について、専門的に検討を行う。
・年2回開催予定(10月、3月)

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

<目標>
 遺跡の詳細な内容を確認し、その構造や景観などの実態を解明する
 ・弥生時代後期後葉の集落全体像の解明
 ・弥生時代後期後葉の景観復原図作成
<取組>
 ・地区ごとに解明すべき課題を定めた詳細調査(発掘調査)の実施
 ・ボーリング試料をはじめとした、各種試料の詳細な分析に基づく景観復原の実施
※その他にも、埋蔵環境の継続的な観察、出土品の調査研究と活用を可能とするための保存処理を実施
<現時点での達成度>
・遺跡中心域南側における集落様相を一部解明
・遺跡中心域を区画する溝の変遷について解明
・遺跡中心域西側における集落様相を一部解明
・青谷平野の成り立ちと、遺跡が成立した地理的背景を解明
・弥生時代後期後葉の青谷上寺地遺跡の景観を復原し、そのCGを作成
・古代山陰道と考えられる道路遺構及びそれに付随する盛土区画遺構を検出し、弥生時代のみならず古代(奈良・平安時代)研究においても重要な遺跡であることを証明
・整備事業に着手するにあたり、整備計画と密接に連携した調査年次計画を策定

これまでの取組に対する評価

<自己分析>
 目的意識を持った詳細な発掘調査の実施により、青谷上寺地遺跡の弥生時代後期の様相が徐々に明らかとなっている。
 調査を進めるうえにあたっては、古環境解明を目的とした様々な自然科学分析(一部業者委託を含む)を導入している他、ボーリング試料等に基づく「景観復原CG」を作成、公開するなど、当時の周辺環境全体を対象とした総合的な調査として行っており、我が国の弥生時代集落研究をリードする取り組みであると自負している。
 また、弥生時代遺構の上層では「古代山陰道」と考えられる道路遺構や、これを基準とした「条里地割」と考えられる遺構を検出し、弥生時代のみならず古代(奈良・平安時代)研究においても重要な遺跡であることを明らかにすることができた。
 これら調査成果は、計画的に刊行している発掘調査報告書にて公開しており、学会より高い評価をいただいている。
 史跡整備の対象である、弥生時代の「交易拠点としての港湾集落」という遺跡像をさらに具体的なものとするために、今後も継続的に取り組んでいくことが必要である。
<改善点>
 今後の調査対象エリアについて、史跡整備を進めるうえで解明しなければならない問題点を抽出し、その解明にむけた調査方法を検討する。

財政課処理欄


 当初予定を大幅に上回る事業規模ですので、優先順位を付けながら発掘を実施してください。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 86,828 38,270 0 0 0 0 0 64 48,494
要求額 130,705 59,365 0 0 0 0 0 63 71,277

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 51,947 19,507 0 0 0 0 0 48 32,392
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0