現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成30年度予算 の 生活環境部の「思いやり消費(エシカル消費)」普及事業
平成30年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:民生費 項:社会福祉費 目:消費者支援対策費
事業名:

「思いやり消費(エシカル消費)」普及事業

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生活環境部 消費生活センター −  

電話番号:0857-26-7186  E-mail:shohiseikatsu@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
30年度当初予算額 2,601千円 7,151千円 9,752千円 0.1人 1.0人 0.0人
30年度当初予算要求額 23,061千円 7,151千円 30,212千円 0.9人 1.0人 0.0人
29年度当初予算額 12,823千円 6,358千円 19,181千円 0.8人 1.0人 0.0人

事業費

要求額:23,061千円  (前年度予算額 12,823千円)  財源:国1/2 

一般事業査定:一部計上   計上額:2,601千円

事業内容

1 背景

本県では、消費者庁「倫理的消費」調査研究会への知事の委員参画を契機に、平成27年度からエシカル消費普及啓発の取組を開始した。
    • 特に若年層への消費者教育については、平成28年3月に策定した鳥取県消費者教育推進計画に位置づけるとともに、消費者教育支援員を配置し、重点的に啓発・教育の取組を進めている。
    • 平成29年10月には、消費者庁主催「エシカル・ラボinとっとり」において、知事自ら「エシカル宣言」を行い、本県における更なるエシカル消費普及に向けた取組推進を県内外に発信した。
    • 若年層を含む県民のエシカル消費に対する認知・理解が、まだ十分であると言えない状況下、今後も継続して啓発・教育を行っていく必要があり、教員・保護者等への啓発を含む学校を中心とした効果的な授業・啓発の実施支援や、より幅広い層への浸透を目指した象徴的な啓発・広報等も必要である。
    • また、エシカル消費を行動として消費者が実践できるよう、事業者の協力のもと実践環境の整備を図る必要もある。
    • 他自治体でも取組開始の動きが見られる中、先行して取組を開始した本県の啓発等の動きは、全国から注目されており、エシカル消費の全国的な波及を目指す消費者庁等とも連携し、取組を拡充してより効果的な啓発を継続実施していく必要がある。

2 目的

将来を担う若年層等へのエシカル消費の啓発・教育を行うことにより、自ら考えて消費を行う「賢い消費者」の育成を図り、もって持続可能な「消費者市民社会」の実現を目指す。
  • また、事業者と連携したエシカル消費実践環境の整備や効果的な啓発・広報により、エシカル消費の認知度向上と実践につなげる。
  • 3 事業内容 (1)若年層及び保護者・教員に対するエシカル消費の普及

    ア 消費者教育(エシカル教育)コーディネート事業(継続)                          〔3,572円(国1/2)〕

    (ア)消費者教育支援員(エシカル教育)の配置

    • 学校での消費者教育(エシカル教育)実施にあたっての課題を解決し、学校での消費者教育の効果的な実施を支援・調整するため、平成29年度から消費者教育支援員(教員OB)を2名に拡充して配置。
    • 優先課題が多く存在する学校現場において、消費者教育の重要性を教員や保護者に十分ご理解いただくとともに、消費者教育支援員や各種消費者教育教材の存在を学校現場に知っていただき、消費者教育に関する授業の効果的実施につなげることを目指している(※教育機関へのアプローチ・調整等については、支援員のこれまで(教員時等)の教育現場との関係活用が有効であり、学校等への当初の提案・説明等は、東西地区別に実施し、その後内容に応じて担当支援員が説明・調整している。)。
    • 消費者教育支援員による、学校現場への機会を捉えた周知・説明等により、学校関係者への消費者教育の認知・理解度は徐々に高まりつつあるが、こうした資源の活用により、学校での消費者教育がより効果的なものにできることを教員等に実感していただくことが重要であり、授業での効果的な消費者教育の継続実施につなげていく必要がある。
    • 全国的にも注目を集める本取組は、まだ初期の段階であり、今年度の取組の課題等を整理して、効果的なコーディネート体制へと進化させる必要がある。
    • 今後の消費者教育の全県的な普及、消費者教育支援員の短期間での養成の難しさも踏まえ、現行の2名体制を継続し重層的な消費者教育普及体制を構築していくことが必要である。

    【経費の内訳】
    区分
    金額(千円)
    人件費
    2,765
    費用弁償
    605
    使用料及び賃借料
    52
    3,422

    (イ)効果的な消費者教育教材、啓発資料の作成(150千円)
    • 学校等におけるエシカル消費の認知と理解向上に役立てるため、効果的な啓発素材・教材等を消費者教員が機動的に制作する。

    イ 小学生向け懸賞付きエシカル消費啓発テキストの配布
      (新規)
                             〔350千円(国1/2)〕
    • エシカル消費を理解する際の重要な視点である生産背景の考察に関して、社会科等で初めて産業・ものづくりを学習する時期で、社会性も身につく時期である小学校5年生に、エシカル消費の言葉と概念を知る機会を一度与えることにより、中学・高校等でのその後の学習効果を高め、エシカル消費の理解向上を図る。
    • また、児童等がテキストに目を通す工夫として、テキストの巻末には学習成果を試す懸賞付きクイズとアンケートを添付する。

      (ア)配布時期  年度当初
      (イ)配布対象  県内全小学校の5年生(約5千人)
      (ウ)内   容  テキストの作成・配布(内容は、小学校高学年
                 の児童が容易に理解できるものとする。)、巻
                 末に懸賞付きクイズ及びアンケートを添付

    ウ 夏休み「子どもエシカル体験塾」の開催(拡充)                              〔2,094千円(国1/2)〕
    子どもたちのエシカル消費に対する探究心に応えるため、エシカル消費の理解向上に有効な体験学習を組み合わせた宿泊学習を実施する。

    (ア)時期  夏休み期間中
    (イ)会場  県内2会場(東部地区・西部地区各1)
    (ウ)内容  体験型学習施設を拠点に、周辺関連施設等も活用し
           たエシカル消費の宿泊体験学習事業を実施。
            近隣の自然資源や歴史資源を活用した学習、農業        等体験を通じた生産活動に対する理解向上を図る学 
           習等を行う。また、地域住民との交流や学生の運営へ
           の参画も図る。
    (エ)講師  県内大学等の有識者等
    (オ)対象  小学校4年生〜6年生
    (カ)備考  参加者を「エシカルフレンズ」に認定する。
            ※「エシカルフレンズ」
              …子どもたちの学習成果を称え、認定を受けた子 
               どもたちが自覚を持って自発的な行動を行いや
               すくするため、平成28年度に創設した子ども向け
               の認定制度。

    エ 地域で学ぶ「エシカル教室」モデル事業(新規)

                           〔3,153千円(国1/2)〕
    (ア)時期  概ね各月開催(年間10回程度を想定)
    (イ)会場  八頭町内の体験学習拠点及び周辺関連施設
    (ウ)内容  地域を拠点に活動する専門家を活用し、小学生とそ
           の家族のほか、地域住民等誰もが気軽に参加できる
           消費者啓発連続講座を開催。
            講座のテーマは、消費者に関心が高いもの(お金、
           食育や健康、文化・歴史、最近のトピック等)と併せ
           て、エシカル消費を知ってもらう講座を取り入れ、月        替わりで様々なテーマを設定。
    (エ)講師  地域を拠点に活動する県内の専門家等
    (オ)対象  小学生、当該児童の家族、地域住民
    (カ)備考  一定回数以上の参加者を「エシカルフレンズ」や消
           費生活サポーターに認定し、意識向上を図る。

    (2)事業者(小売業者)と連携・協力したエシカル消費の啓発

     販売店舗におけるエシカル商品紹介事業(拡充)
                             〔3,172千円(国1/2)〕

    多くの消費者が日常的に利用するスーパーマーケットにおいて、エシカル商品の紹介・販売コーナーを常設設置するとともに、エシカルフェアを開催することにより、幅広い消費者に対するエシカル消費の普及を図る。

    (ア)時期  フェア:10月頃(各店舗2週間程度×2店舗
    (イ)会場  フェア:設置に協力いただける県内のスーパーマー
                ケット2店舗
            常設コーナー:2事業者、各5店舗
    (ウ)内容  スーパーマーケットにおけるエシカル商品の紹介・
           販売コーナーの常設設置、エシカルフェアの開催
    (エ)備考  県内中心のエシカル商品の紹介・販売及びエシカ
           ル消費の啓発(エシカル商品の生産工程、「こだわ
           り・思いやり」の生産ポイント等を映像化・パネル化
           する等、消費者に分かりやすく伝える。)


    イ とっとり「エシカル・マルシェ」の開催(継続)
                            〔3,054千円(国1/2)〕
    県内エシカル産品の周知と適切な評価について理解促進を図るため、県内開催の大規模イベントと連携して、安全・安心で高品質なエシカル商品を集めた産品市を開催する。
    (ア)時期  9月、10月
    (イ)会場  県内で開催される各種イベントの会場
             (2会場を想定)
    (ウ)対象イベント  子どもへの啓発を主眼とするため、子ども
           連れでの参加が多く見込まれるイベントと連携する。
    (エ)その他  子どもに関心を持ってもらうため、アトラクションを
           活用する。

     日本エシカル推進協議会(正会員)年会費(継続)

                             〔200千円(単県)〕

    平成29年度に加入した日本エシカル推進協議会と連携し、エシカル基準の策定や地域におけるエシカル活動推進リーダーの育成、様々な主体の協働による推進活動、更なるエシカル消費の普及を図る。

    (3)幅広い層へのエシカル消費の普及・啓発

    ア 象徴的啓発媒体を活用したエシカル消費普及事業

       (新規)                〔3,628千円(国1/2)〕

    • 認知度が低い「エシカル消費」について、子どもから大人まで誰もが理解できるよう、詩の力を用いた象徴的な啓発により理解向上を図るため、平成29年度に詩人の谷川俊太郎氏に『お金名人』という題名の詩を作成していただいた。
    • この詩には曲付けを行い、誰もが声に出し歌ってもらえる「エシカルソング」が完成したが、これを多くの子どもたちに自ら歌っていただくことで、エシカル消費に対する意識を高めるとともに、その様子を動画撮影し、繋ぎ合わせた啓発DVDを作成・配布することでエシカル消費の普及を促進する。
    • 併せて、本動画を活用したテレビCMを放映することにより、エシカル消費の普及をさらに促進する。
    • また、県のマスコットキャラクター「トリピー」を、エシカル消費普及のマスコットキャラクターとして「エシカル・トリピー」に変更して活用し、県民へのエシカル消費の認知度向上・普及を図る。

    イ 消費者のエシカル行動促進事業(新規)
                            〔3,838千円(国1/2)〕
    • エシカル消費の実践に取り組む消費者が自らの行動を発信し、消費者の自覚を持った自発的な消費行動を促す。
    • 発信する消費者へのインセンティブとして、所定の発信(例:自分のエシカル行動3つ、お薦めのエシカル商品を1品紹介)を行った者に、オリジナル県産エシカル商品を抽選でプレゼント。

      (ア)募集方法  ・チラシ兼応募用紙の作成、スーパー等で
                  の配布(2,000枚×100店舗)
                 ・ウェブ上でも募集
      (イ)プレゼント  抽選で500名に1,000円程度のオリジナル
                 エシカル商品をプレゼント
      (ウ)その他    応募者の発信内容のうち、優れた取組(5
                 例程度)の取材・紹介記事の作成。
    事業一覧                           (単位:千円)
    事業名
    H30要求
    H29予算
    H28決算
    消費者教育(エシカル教育)コーディネート事業(継続)
    3,572
    3,159
    2,673
    ※1
    小学生向け懸賞付きエシカル消費啓発テキストの配布(新規)
    350
    0
    0
    夏休み「子どもエシカル体験塾」の開催(拡充) 
    2,094
    5,000
    4,259
    地域で学ぶ「エシカル教室」モデル事業(新規)
    3,272
    0
    0
    販売店舗におけるエシカル商品紹介事業(拡充)
    3,172
    3.000
    0
    とっとり「エシカル・マルシェ」の開催(継続)
    3,054
    2,200
    ※2
    2,918
    日本エシカル推進協議会(正会員)年会費(継続)
    200
    200
    ※2
    0
    象徴的啓発媒体を活用したエシカル消費普及事業(新規)
    3,628
    0
    消費者のエシカル行動促進事業(新規)
    3,838
    0
    0
    ※1 臨時的任用職員に係るもの  ※2 平成29年度6月補正予算

    これまでの取組と成果

    これまでの取組状況


    <H28>
    ■子ども「エシカル・ラボ」の開催
     子どもたちがエシカル消費について理解し、社会全体や未来のことを思いやり行動する消費者になるよう育成を図ることを目的に、夏休みの自由研究講座として県内3会場で開催。
    ■とっとり「エシカル・マルシェ」の開催
     エシカル消費の啓発、県内のエシカル商品の周知と適切な評価について、子どもとその保護者への理解促進を図るため、県内大規模イベント会場内において、エシカル産品市を開催。
    <H27>
    ■エシカル消費地区別研修会の実施
     行政職員、消費者団体等を主な参加者として、県内3地区(東・中・西部)でエシカル消費に関する基礎知識等の理解促進を図るため研修会を実施。
    ■エシカル消費普及啓発シンポジウムの開催
     一般県民を対象に、エシカル消費の基礎知識に関する講演及び県内の既存取組事例を交えた懇話会を開催し。
    ■エシカル消費普及に係るメディアミックス広報
     新聞広告、ラジオCM、テレビCMを組み合わせてエシカル消費の啓発広報を実施。

    これまでの取組に対する評価


    <H28>
    ■エシカル消費を知らなかった子どもたちが、具体的な事例を学び、新聞に仕上げる過程を通じて実践的にエシカル消費を理解した。
    ■イベントに参加された多くの子ども及びその保護者に、飲食やクイズラリーを通じて楽しみながらエシカル消費・エシカル産品を理解していただけた。
    <H27>
    ■今後の県民への効果的な意識啓発及び理念等の普及・定着に向けて、市町村及び消費者団体等と一定の共通認識を図ることができた。
    ■県民への浸透度が低かった概念について、「良い取組」としての認識や、「自ら実践していきたい」といった積極的な意見も見られ、一定の理解が進んだ。今後の更なる普及に向けた契機とすることができた。

    財政課処理欄


      消費者教育支援員(エシカル教育)の配置による啓発は、一般的な普及啓発事業で対応してください。
      象徴的な啓発媒体を活用したエシカル消費普及事業について、金額を精査しました。
      日本エシカル推進協議会年会費については、消費者行政費で要求してください。
      その他の事業については、これまで実施してきたエシカル関連事業において一定の普及・啓発が行われたものと判断しますので、
     ゼロとします。

    要求額の財源内訳(単位:千円)

    区分 事業費 財源内訳
    国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
    前年度予算 12,823 12,813 0 0 0 0 0 10 0
    要求額 23,061 11,425 0 0 0 0 0 10 11,626

    財政課使用欄(単位:千円)

    区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
    計上額 2,601 1,300 0 0 0 0 0 0 1,301
    保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
    別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0