本県における粒子状大気汚染物質による汚染実態を解明するため、次の調査を行う。
・年間を通じた粒子状大気汚染物質の採取及び成分分析
・汚染実態(季節的な特徴や越境汚染の影響等)の解明
・PMF解析(※)等を用いた粒子状大気汚染物質の由来の推定
※PMF解析は、統計モデルにより、成分分析の結果から、いくつかのパターンを抽出し、大気汚染物質の由来を推定する統計的手法
〈現状と課題〉
これまで、黄砂飛来時期及びPM2.5高濃度日を中心に調査を行った結果、季節ごとに傾向が異なり、冬及び春は大陸由来の燃焼や土壌の影響が大きく、夏及び秋は全体的には大陸の影響が小さいが突発的に大陸の影響を強く受ける日があること等がわかった。
しかし、これまでの調査では、夏、秋のデータが少なく、汚染実態の全体像を把握しているとは言いがたい。また、粒子状大気汚染物質の発生源の推定に向けた詳細な調査は行われていない。
〈必要性〉
PM2.5等の粒子状大気汚染物質は、健康影響が懸念されており、県民の関心も高い。この粒子状大気汚染物質による汚染実態の全体像を把握し、県民へ情報提供したり、排出源対策の基礎資料とするためには、年間を通じた詳細な調査が必要である。