○大規模災害時の応急仮設住宅はこれまで、プレハブによる 仮設住宅が一般的であるが、プレハブメーカーでは、風呂や玄関 の出入部の段差解消の対応ができない。また、車いすの方が回 転できるスペースを想定した標準プランとなっていない。
○過去の地震の事例
・中部地震では、仮設住宅建設までは至らない規模の地震であっ たが、福祉避難所が設置された経緯があり、大規模な地震では
福祉型仮設住宅の必要性がある。
・熊本地震においては、障がい者団体からの強い要望があり、
急遽、設計することとなり、6戸建設された。
※一般型の仮設住宅は元々設計済であったため、発災後、
速やかに建設された。
・東日本大震災では、一般型仮設住宅のみ建設されたが、要望 があり改修という形で後付けで施工することとなり費用がかさん だ。そのため、国の指針に、「あらかじめ設計しておく」よう示され ている。
○県内の社会福祉法人から本県においても大規模災害に備え て福祉型仮設住宅が建設できるよう対応をして欲しいと要望
あった。
○熊本地震、東日本大震災では仮設住宅の不足から地域材を活用した木造応急仮設住宅が供給され、木の温もりが被災者に好評を得ている。また、地域毎に設計することにより、地域の気候、風土にあった住宅となり入居者の居住性が確保される。更に、地域でよく流通している資材や県産材を活用することにより、早期建設が可能となる。
福祉型木造仮設住宅の設計
鳥取県産規格材を活用した福祉型木造仮設住宅9坪タイプ、12坪タイプの2タイプの実施設計委託を行う。
タイプ | 住戸形式 | 床面積 |
9坪プラン | 1DK | 29.8 |
12坪プラン | 2DK | 39.7 |