事業名:
梨作り新時代を拓く新品種の特性解明による高品質果実安定生産技術の確立
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農林水産部 園芸試験場 果樹研究室
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事業費(A) |
人件費(B) |
トータルコスト (A+B) |
正職員 |
非常勤職員 |
臨時的任用職員 |
30年度当初予算額 |
3,499千円 |
29,397千円 |
32,896千円 |
3.7人 |
4.7人 |
0.0人 |
30年度当初予算要求額 |
3,499千円 |
29,397千円 |
32,896千円 |
3.7人 |
4.7人 |
0.0人 |
29年度当初予算額 |
3,762千円 |
29,408千円 |
33,170千円 |
3.7人 |
4.7人 |
0.0人 |
事業費
要求額:3,499千円 (前年度予算額 3,762千円) 財源:国庫 単県
一般事業査定:計上 計上額:3,499千円
事業内容
概略説明
本県育成の新品種「なつひめ」「新甘泉」の出荷が本格的に始まり、新植も進んでいる。また、近年これらの品種に続き、新たな品種が登録(申請)されている。果実発育や新梢伸長、花芽の着生などは品種によって異なっているため、新品種の品種特性を解明し、特性に応じた栽培管理技術を確立する必要がある。
1 事業の必要性
ア | 「鳥取県ナシ産業活性化ビジョン」で、平成27年度末までに200haの新品種を新植、品種更新することを目標として増反に取り組んだ結果、目標には及ばないものの植栽面積は184ha(平成28年度末)まで増加している。 |
イ | 新品種はそれぞれ個性的であり、二十世紀の栽培技術では対応できない。育成者である園芸試験場は新品種の特性に応じた栽培技術を早急に確立する必要がある。 |
ウ | 近年、県育成品種より早い時期または遅い時期の品種を望む生産者も多い。この要望に適合するような新品種が果樹研究所、大学、他県から相次いで登録された。これらの品種の特性を解明し、鳥取県における栽培に適した品種を選択することが試験場に求められている。 |
エ | 近年、くだものの消費は減りつつあるが、カットフルーツの需要は伸びつつある。また、農林水産省は攻めの農政として、輸出への積極的な取り組みを推進している。これらの新たな動きへの新品種の適応性についても検討する必要がある。 |
2 事業の内容
ア | 品種の生育特性解明 |
イ | 新品種特性を生かした整枝せん定技術の確立 |
ウ | 新品種の高品質果実の安定生産技術の確立 |
エ | 新たな販売方法に対する新品種の適応性の検討 |
3 事業の効果
ア | ナシ生産者(約1,200戸)に、新品種導入と栽培技術普及を進めることで、9月上中旬の「二十世紀」ナシを中心に、8月上旬から10月においしい梨を消費者に届けるリレー出荷体系を確立できる。 |
イ | 新品種は、高値販売が期待できる上、生産経費の低減(ハウス施設不要、果実袋の省力化)が可能となり、ブランド化を図りながら生産者の所得向上が見込まれる。 |
4 これまでに得られた成果一覧
ア | 「新甘泉」「秋甘泉」の収穫適期の基準となるカラーチャートを作成した。 |
イ | 「なつひめ」「新甘泉」について、8月上旬の糖度から収穫時期の糖度が予測可能であると考えられた。 |
ウ | 環状剥皮処理により「なつひめ」の熟期を約1週間促進する効果が認められ、二十世紀の収穫に先だって出荷することが可能となった。 |
エ | 「新甘泉」「なつひめ」「秋甘泉」の着果基準は、果実品質面から8果/mが適当と認められた。 |
オ | 「秋甘泉」の裂皮症状は大袋掛けによって発生が軽減された。 |
カ | 主要品種についてカット後の褐変程度を比較したところ、「なつひめ」「新甘泉」は褐変程度が軽く、カットフルーツに適性があると考えられた。 |
5 H30の試験内容
ア | 近年品種登録(申請)品種の特性把握(樹体生育、開花特性、収穫期、果実品質) 「甘太」など |
イ | 「新甘泉」の整枝法の検討 |
ウ | 環状はく皮処理技術の検討(連年処理の影響評価、なつひめ以外の品種への適応性) |
エ | 「秋甘泉」の品質低下要因への対応策の検討 |
オ | 輸出用穂木の花芽着生促進技術の検討 |
6 平成30年度要求額内訳(単位:千円)
内訳 | 要求額 |
旅費(技術習得研修、情報交換など) | 185 |
栽培資材、実験資材購入費など | 3,047 |
通信運搬 | 267 |
合計 | 3,499 |
7 試験実施期間
年度 | 事業費 | 事業内容 |
26 | 3,762 | 新品種の特性解明、新品種の整枝法の検討、
果実袋の検討、着果基準検討、カットフルーツ・輸出に対する適性調査 |
27 | 3,762 | 新品種の特性解明、新品種の整枝法の検討、
果実袋の検討、着果基準検討、カットフルーツ・輸出に対する適性調査 |
28 | 3,762 | 新品種の特性解明、新品種の整枝法の検討、
果実袋の検討、着果基準検討、カットフルーツ・輸出に対する適性調査 |
29 | 3,762 | 品種の特性解明、新品種の整枝法の検討、
着果基準検討、輸出に対する適性調査
新品種の栽培技術のマニュアル化 |
30 | 3,499 | 品種の特性解明、新品種の整枝法の検討、
着果基準検討、輸出に対する適性調査
新品種の栽培技術のマニュアル化 |
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
新品種の栽培面積の増加、栽培年数の経過とともに様々な問題が発生しているが、環状はく皮処理や着果管理、せん定方法などの試験結果を随時生産者に研修会などを通じて速やかに伝達している。
これまでの取組に対する評価
○これまでの取組に対する評価
平成28年度 外部評価委員会議(中間評価終期延長)の結果
評点 12.6 判定 ◎
(評点9以上で試験実施)
外部評価委員の主な意見
・このまま試験を続け、成果を一応まとめて欲しい。
・各問題点と味との相関性も問題。
・早くに成果が出され、現場で実践にむつびつけていることは素晴らしいです。残された課題、新しい課題の確立に向け、努力されることを願います。
・霜の予測と地形が細かい精度でわかるようになると農家としてはありがたい。
・生産向上に直接つながる多様な切り口での技術改良で、直に農家に利用されやすい試験として評価できる。
○自己評価
新品種の栽培面積は、平成27年度の達成目標(200ha)には届かなかったが、順調に伸びてきており、この結果には、本試験の取り組みの成果も大いに寄与しているものと考えられる。
工程表との関連
関連する政策内容
オリジナル品種・高付加価値化技術開発
関連する政策目標
新品種の特性に応じた高品質果実栽培技術の検討と整枝方法検討
財政課処理欄
要求額の財源内訳(単位:千円)
区分 |
事業費 |
財源内訳 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
前年度予算 |
3,762 |
1,780 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,982 |
要求額 |
3,499 |
1,574 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,925 |
財政課使用欄(単位:千円)
区分 |
事業費 |
国庫支出金 |
使用料・手数料 |
寄附金 |
分担金・負担金 |
起債 |
財産収入 |
その他 |
一般財源 |
計上額 |
3,499 |
1,574 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1,925 |
保留 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
別途 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |