現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成30年度予算 の 農林水産部の乳牛の繁殖性向上実証試験
平成30年度
当初予算 一般事業(公共事業以外)  一般事業要求      支出科目  款:農林水産業費 項:畜産業費 目:畜産試験場費
事業名:

乳牛の繁殖性向上実証試験

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農林水産部 畜産試験場 酪農・飼料研究室  

電話番号:0858-55-1362  E-mail:chikusanshiken@pref.tottori.jp

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
30年度当初予算額 20,142千円 19,863千円 40,005千円 2.5人 0.8人 0.0人
30年度当初予算要求額 21,059千円 19,863千円 40,922千円 2.5人 0.8人 0.0人
29年度当初予算額 9,599千円 16,691千円 26,290千円 2.1人 0.8人 0.0人

事業費

要求額:21,059千円  (前年度予算額 9,599千円)  財源:単県 

一般事業査定:計上   計上額:20,142千円

事業内容

1 概要

乳牛の繁殖性低下の要因の一つであると考えられている第一胃(ルーメン)内の異常発酵によって発生するエンドトキシンが繁殖に負の影響を及ぼす量を調査し、飼料給与改善の指標とすることで、健全なルーメン内発酵を維持し、エンドトキシン発生の抑制により繁殖機能を正常化し、分娩間隔の短縮を図る。

2 背景及び目的

○背景

    (1)乳牛の改良に伴い産乳量は飛躍的に増加しているが、その反面、繁殖性が低下傾向であり、分娩間隔が延長し、平成27年度の県内の平均分娩間隔日数は432日となっている。
    (2)乳牛の繁殖性低下の要因の一つとして、高泌乳牛の濃厚飼料多給によるルーメン内の異常発酵によって発生するエンドトキシンが、性ホルモン濃度の低下や受精卵の発生率の低下等、繁殖性へ負の影響を及ぼすことが指摘されている。
    (3)この異常発酵及びエンドトキシンの発生を抑えることにより、乳牛の繁殖性を正常化し、分娩間隔を短縮させ、生乳生産を確保し、経済的損失を抑えることが期待できる。

    ○目的
    乳牛の繁殖性に影響を及ぼすエンドトキシン量を確認し、飼料給与改善の指標とし、繁殖機能の正常化により分娩間隔の短縮を図る

3 試験内容

(1)乳牛に給与する飼料内容に相応するルーメン内発酵から生じるエンドトキシン量と初回発情日数等を比較し、繁殖性への影響を確認する。
(2)繁殖性への影響を確認したエンドトキシン量を指標とし、それを基に乳牛の健全なルーメン内発酵を維持し、繁殖性の改善を図る。
(3)乳牛の牛群検定の目標値として設定されている平均分娩間隔380日以下を目指す。

4 期待される効果

(1)乳牛のエンドトキシン発生を抑制し、繁殖機能を向上させることで、分娩間隔が短縮し、酪農経営の安定化につながる。
(2)県内乳牛の平均分娩間隔は432日であり、目標の380日を50頭規模の酪農家が達成した場合、年間で1,100円/ 頭/日×50頭×52日=2,860千円の利益確保が期待できる。

5 年次計画

            項目H29H30H31
エンドトキシン量と繁殖性の比較
エンドトキシン量の指標設定
指標活用による繁殖性向上実証

6 要求額内訳

              項目
金額(千円)
需用費
 (飼料、医薬材料、消耗品、修繕費等)
 
17,254
役務費
 (血統登録手数料、削蹄手数料等)
    269 
 備品費
 (真空発生装置,カーフペン3台、乳牛経産牛4頭)
 
3,536
              合計
21,059

○ 用語について

(1)繁殖性
    乳牛で高い生産性をあげるためには、適切な間隔で分娩を繰り返すことが必要であり、発情徴候、受胎率、分娩間隔等の成績で示される。
(2)ルーメン
    牛の第一胃のことで、巨大な発酵タンクであり、飼料の繊維成分を微生物の力を借りて消化する器官。ルーメン内で異常発酵が生じるとルーメン内の微生物群のバランスが崩れ、牛は正常な生命活動を維持することができない。
(3)エンドトキシン
    大腸菌に代表される細菌の細胞壁の成分が分解して水溶化したもので、微量でも様々な毒性を有しており、他の炎症性物質を引き出す働きがある。
(4)牛群検定
    酪農家が飼養する乳牛の個体ごとに乳量、乳成分、飼料給与量、繁殖成績、体重などの情報を集積及び分析する事業であり、酪農家は、その結果を基に飼料給与の改善、搾乳衛生管理、繁殖管理、遺伝的改良といった生産全般にわたるチェックを行い、経営改善に役立てている。

これまでの取組と成果

これまでの取組状況

「乳牛の繁殖性向上試験」 H23〜H25
「所得向上を目指したTMR調製技術の確立試験」 H26〜H28

これまでの取組に対する評価

乳牛の分娩後の卵巣動態と繁殖性との関連性及び飼料給与技術(TMR調製の適正化)による生乳生産の効率性を検討した。今後は乳牛の飼料給与技術が繁殖性に及ぼす影響を確認し、農家現場への指針の普及を図る。

工程表との関連

関連する政策内容

市場競争力を高める低コスト生産技術の開発

関連する政策目標

繁殖性改善の指標を作成することにより分娩間隔の短縮を図る。


財政課処理欄


 備品購入費について、金額を精査しました。

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
前年度予算 9,599 0 0 0 0 0 9,599 0 0
要求額 21,059 0 0 0 0 0 17,523 0 3,536

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
計上額 20,142 0 0 0 0 0 17,523 0 2,619
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0