1 終了の理由
試験実施期間を終了したため
2 試験概要
飼料用米の供給量の高まりを受け、飼料用米を加工したソフトグレインサイレージ(以下、SGS)を和牛へ給与し、発育及び枝肉形質等へ与える影響を調べ、給与マニュアルを作成する。
なお、本試験は委託先(株式会社美歎牧場。以下、美歎牧場)からSGS及び試験牛の提供を受けて実施する受託試験である。
3 背景及び目的
(1)美歎牧場は、他県の生活協同組合と連携し、安心安全で手頃な価格の和牛肉の販売展開を計画している。鳥取県産和牛に国産飼料による安全性を付与するため、SGSを給与した鳥取和牛の生産を検討している。
(2)食用米の生産調整を背景に、輸入飼料であるトウモロコシの代替えとして、飼料用米の生産が盛んになっている。
(3)飼料用米を加工したSGSは、消化率が向上する可能性がある反面、消化スピードが速いことによる鼓張症等の胃腸障害の発生が懸念される。
(4)県内ではSGSを本格的に給与している和牛肥育農家はないため、給与マニュアルを示す必要がある。
4 試験内容
(1)鳥取和牛に対して、SGSを20%添加する試験区とSGSを添加しない対照区を比較し、SGS給与が発育及び枝肉形質に与える影響を調査する。
(2)SGSの嗜好性及び貯蔵性の調査。
(3)肥育結果をもとに給与マニュアルを作成する。
5 試験結果
(1)SGSを給与した区としなかった区で、発育及び枝肉形質の影響はみられなかった。
(2)SGSの嗜好性は悪くなかった。貯蔵性は、他のサイレージとほぼ同様であった。