1.終了の理由
一定の成果が得られたため
2.事業の概略説明
本事業では水田転換畑における飼料作において、技術的隘路とされる施肥改善および排水対策、作業の効率化等(平成25年度鳥取県自給飼料増産行動計画)について、水田における各種作目の研究実績を有する農業試験場での解決を試みる。
3.得られた研究成果
1)春まきイタリアンライグラスによる抑草効果は除草剤と同等であることを明らかにした。加えて、イタリアンライグラス草生に適したダイズの播種方式および飼料用ダイズの収量、品質(タンパク含量)両方を高位に得るために必要な刈り取り適期を明らかにしたことで、鳥取県に適した飼料用ダイズの栽培技術を確立した。
2)飼料用トウモロコシ栽培における適正施肥量(窒素・リン酸)を把握した。
3)飼料用トウモロコシ栽培において中間追肥により、子実割合が向上する事が明らかとなった。基肥時に速効性肥料と初期溶出抑制型被覆肥料を混合施用することで、追肥作業を省略できることが明らかとなった。
4)飼料用トウモロコシ栽培において、ほ場排水対策の効果を把握した。
4.事業の効果
1)飼料用ダイズは高タンパク質飼料として、輸入乾草アルファルファの代替となりうることが期待できる。
2)飼料用トウモロコシ栽培において、減肥によるコストおよび追肥労力の削減が見込まれる。
3)排水対策の検討会を小規模ながらも酪農家・コントラクター等の飼料作関係者を対照に実施した。これにより排水対策施工ほ場の面積拡大が期待できる。
5.残された問題点
飼料用トウモロコシ栽培において排水不良による湿害が散見されており、排水対策を施工したほ場の面積拡大が必要
6.問題点に対する対応
普及所と協力しながら、技術的指導を実施する。