(1)背景
・木造住宅の耐震性を高めるため、林業試験場では「スギ厚板」と「ダボ」を組み合わせた各種の「スギ厚板耐力壁」(H17〜)を開発してきた。H29には壁倍率の国土交通大臣認定2.2倍を取得した。
・このスギ厚板耐力壁の高い耐震性能が評価され、県内で徐々に施工例が増えつつある。
・一方で、現在のスギ厚板耐力壁の施工には、精度の高い大工技術と施工時間を要する。一般工務店からは、誰でも容易に精度よく施工できる耐力壁の開発を要望されている。
(2)目的
・スギ厚板を用いたユニット式耐力壁を開発する。
(3)効果
・施工精度が、大工職人の技能に左右されにくい。
・施工の手間と時間を短縮できる。
・木造住宅の耐震化に取り組みやすくなる。
・県産スギ厚板の需要が広がる。
・ユニットの製品化ができれば、県内製材業の発展に寄与できる。
(1)耐力壁ユニットの構造検討
(2)ユニットの試作、試験
・材料の選定、材料毎のモデル試験
・ユニットの試作、ユニット単体での性能評価
(3)実大壁試験
・ユニットを組み立てた耐力壁で実大試験を行い、壁耐力の性能評価を行う。
・試験結果から改良を加え、製品化を図る。